投資の発想法, 投資家の感情リスク

投資に『挫折』はつきものです

2022年8月22日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

小学生の頃、
青春ドラマ「おれは男だ!」に触発され、剣道を習い始めました。

母親にねだって道具一式を買ってもらい、
剣道教室に通い始めたのに、
あえなく1年ほどで挫折・・。

 

また、ギターに習熟すればもてると思い、
中古のギターを買って、

『君にもできるギター教習
テキスト&カセット』で練習を始めたものの、
これも長続きせず・・。

(たしか中学2年生くらいでした)

切手収集も中国語もフランス語も、
わたしは途中で挫折しています (-_-;)

 

 

 

 

翻って投資です。

ここにもさまざまな種類の『挫折』があります。

 

投資は
その効き目が生じるのに
うんと時間がかかりますから、

言ってみれば挫折しやすい科目なのです。

 

 

1.マーケットの急落をうけ、
積み立てを止めてしまった。
2.個別株の価格変動に付いていけなくなり、全部投げ売りした。
3.Aというファンドを保有。
そのうち移り気な気持ちが働いて
C、そしてDという金融商品に乗り換えた。
(でも結局C、Dとも売却してしまった・・)

 

 

4.FXのロスカットですべてを失ってしまった。
5.予定には全然なかったのに、
今年2022年の大きな「ダウン」「アップ」の過程で
運用資産の半分くらいを売ってしまった。

 

まあ4.は
少し極端な例かもしれませんが・・。

 

「あーあ、ワタシの投資は失敗だった」と落ち込んでしまうのは、しばしば起こる現象です。

投資における『挫折』は、
やはり金銭的損失が大きくなった時に生じるのでしょうか?

 

いや、
必ずしもそうではありません。

 

もっと本質的に、

自分が思い描いていた投資のあるべき姿と、
実際の投資対象のリターンの模様が大きく乖離し、

投資に対して
【意欲・気力】を失くしてしまったときにヒトは「挫折」を感じるのです。

 

 

 

 

そして、

 

「どうしてワタシは〇〇しなかったのだろう」
「なんで△△してしまったのだろう・・」
という『後悔の念』が沸き起こり、
それが自身に対する『失望』につながってしまう。

 

ご本人にとっては
つらいつらい体験です・・。

 

でも・・、ですよ、

 

別に、会社を
解雇されたわけではありません。

身ぐるみ剥がされて
借金を背負わされたわけでも、
犯罪を犯して逮捕されたわけでもありません。

 

たかが『お金のこと』です。

 

一度、思考の「でんぐり返り」をしてみましょう。

 

 

 

 

投資とは、
広く言えばお金の管理作業の『一部』です。

そして【お金の管理】そのものは、
あなたが生きている間、ずっと続くわけです。

※ここに好きもキライもありません。

 

つまり、
人生時間の中で、
すごーく時間がかかったとしても、

【お金の管理】にそれなりに習熟できれば、それでOKなのです。

 

 

そういう意味合いで、
投資は、
いつでも『やり直し』が利きます。

 

 

もしも一度や二度、
投資で『挫折』したとしても、

ただ「感情的」に、
上手くいかなかった自分を嘆くのではなく、

 

挫折した『経験』を
糧(= 財産)として、
そこから何を学び取るか、なのです。

 

 

 

 

たとえば、

1.マーケットの急落をうけて、
積み立てを止めてしまった。

のケースでは、

積み立ては止めたけれど、

それまで積み上がっていた
「○○ファンド」は放置していたとしたら、

 

6年、7年経って、

「えっ!?
なんだーーーーー結構増えてて利益出てる。」

みたいな確認ができれば、

それそのものが、
何かを学び取ったことになります。

 

意識していた、
いなかったに関わりなく、

あなたは「○○ファンド」を
長年保有し続けたわけですから。

(この経験は↑お金を出して買えるものではありません)

 

『挫折』が生じる理由を
冷静に分析してみますと、

 

投資を始めるときの、
1.どこを窓口にしたか
2.何を買ったか(金融商品そのもの)
3.どんなふうにお金を入れたのか
この3つが起因しているケースが多いように思います。
(そして4つ目があなたの感情リスクそのものです)

 

 

 

 

 

上記1~4のいずれかで
あなたに【相応しくない選択】をしてしまうと、

(結果として)『挫折』に至る確率が上がってしまいます。

 

『挫折』を糧(財産)にするためには、

1.どこを窓口にしたか
2.何を買ったか(金融商品そのもの)
3.どんなふうにお金を入れたのか
4.あなた自身の、どんな感情に従ってしまったのか

 

このいずれかが原因かを突き止め、
それを【反芻して】再チャレンジするだけです。

 

これからの「人生時間」の長さを思えば、
投資と出会い直すことはいつでも出来るのです。

カテゴリ:投資の発想法, 投資家の感情リスク

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