ジェットコースターは楽しい乗り物? それとも注意すべきビークル?
2022年7月30日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
若い人はジェットコースター、
好きなのではないでしょうか?
あの急降下するときの「浮遊感」が、
たまらないという話を聞いたことがあります。
ワクワクどきどき、
興奮が連続してやってくるアトラクションと捉えれば、ジェットコースターは楽しいものです。
心臓病などの持病がある人は乗らないのが無難です。
(事実「注意書き」もあります。)
また、ジェットコースターには
「身長制限」もあります。
下記は富士急ハイランドのアトラクションの例です。
実は身長が低いと、
ジェットコースターに乗った際に掛かる負荷(G)に、耐えられなくなる可能性があるのだとか。
(参考までに・・。
米国では2019年、
アトラクションの負傷事故が1299件起こっています。)
画像元:CNBC「Are Roller Coasters Actually Safe?」
でも、です。
注意すべきことさえしっかり理解していれば、
ジェットコースターは楽しい乗り物です。
投資における「注意書き」とは?
『リスク』の記述となるでしょう。
今からボールを地面に落としてみます。
たとえば、
地上『10センチ』のところからボールを落としても、
跳ね返る「高さ」はほんのわずか。
しかしボールを
地上『10メートル』のところから落とせば?
地面に当たって跳ね返る「高さ」は相当高くなります。
また、跳ね返るブレ具合も大きくなります。
これが『リスク』と『リターン』の関係です。
高いところから落とす = 大きなリスクを引き受ける
私たちは投資について語るとき、
「いくら儲かった・・」という言い方をしますが、
あの言い方はちょっと舌足らずです。
「○○くらいのリスクを取って、△△くらいのリターンを得たよ」と言うべきでしょう。
大きなリターンを得る過程では、
大きな『変化(ブレ)』を背負っているのです。
ヘンな言い方ですが、
リスクについて真摯に学ぶためには、株式市場が大きく下落してくれないと困ります。
ジェットコースターの説明文を20通り読み尽くすよりも、一度実際に「乗ってみる」ことが大事なのと同じです。
プラスの変化も、
マイナスの変化も、
市場(マーケット)においては自然現象の一種です。
『価格変動』とずっと付き合っていくためには、
月並みな言い方ですが、
・その中で何を感じたのかを反芻して、
・また大きな価格変動が来た時に、前回の経験を生かす
これを粛々と繰り返すのみです・・。
私たちがマーケットの『習性』を変えることはできません。
私たちがマーケットの『習性』に慣れるだけなのです。
カテゴリ:投資の発想法