MSCIエマージングマーケッツ指数の変遷
2022年7月11日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
人に歴史、あり。
指数にもまた、歴史ありです。
あなたも、
『MSCIエマージングマーケッツ指数』ということばを、聞かれたことがあるかもしれません。
具体例を挙げれば、
「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」は、
当該指数との連動をめざします。
上手い言い方ですね。
わたしが小学生の頃は
「発展途上国」とか、
「開発途上国」という言い方をしていました。
今、興りつつある新しい国々
→「新興国」という言い方には、
希望に溢れる雰囲気が漂います。
ところで『MSCIエマージングマーケッツ指数』はナント、1988年に算出を始めています。
指数の算出開始当時、
指数に組み入れられていたのは以下の国々です。
アルゼンチン、ギリシャ、ヨルダン、フィリピン、
ポルトガルなど。
(今とはちょっと景色が違います。
「ポルトガル」は新興国だったのですね)
1989年には、
インドネシア、トルコが
MSCIエマージングマーケッツ指数に加えられます。
ちなみに【1993年】当時の
MSCIエマージングマーケッツ指数の
上位組み入れ5ヵ国は?
メキシコ 20.7%
タイ 13.3%
ブラジル 10.9%
アルゼンチン 5.8%
マレーシア、割合高い。。
1994年に
MSCI EMに新たに組入れられた国)
コロンビア、インド、
パキスタン、ペルー、
スリランカ、ベネズエラ
1995年に
MSCI EMに新たに組入れられた国)
イスラエル
※イスラエルは後年(2010年)「先進国株式」に鞍替えします。
1997年に
MSCI EMに新たに組入れられた国)
ロシア
【1998年】の
MSCIエマージングマーケッツ指数の
上位組み入れ5ヵ国は?
メキシコ 11.3%
韓国 10.7%
南アフリカ 10.3%
台湾 10.0%
ここで台湾、韓国が登場しますね。
2001年に
MSCI EMに新たに組入れられた国)
エジプト、モロッコ
そして時代は下り、2022年6月末現在
『MSCIエマージングマーケットツ指数』はどうなっているのでしょう?
MSCIサイト(PDF)より。
上位の組み入れ5ヵ国は?
インドが3位に入っています。
そして中国の組み入れ比率が年々増加しています(現在35.38%)
先進国株式の指数では
『アメリカ』が過半を占めますが、
このまま行くと
新興国株式の指数では『中国』が過半を占めることになりそうです。
良くも悪くも、
米国と中国には
ある程度仲良くしてもらうことが、世界経済にとっては「超」重要ということなのです。
カテゴリ:インデックス投資全般, 指数のお話