つみたて投資, 投資信託あれこれ

投資信託は「毎日」積立?いいえ『毎月』積立でも同じです

2022年7月1日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

「つみたてNISA」では
楽天証券でもSBI証券でも、
「毎日つみたて」が出来るようです。

たえず変動する投資信託の値動きを
隈なく捉えるためには、

『毎月』つみたてより、
「毎日」積み立てしたほうが良さげに見えてきます。

 

※昨今の不安定な市場を見ていると余計にそう感じるのかも?

 

 

当クリニックのお客様でも
「毎日」あるいは「毎週」のつみたてにトライされる人がおられますが、

結論から言いますと、

 

「毎日つみたて」でも
「毎週つみたて」でも
「毎月つみたて」でも、

長期の時間軸で捉えれば、
その『パフォーマンス』はほとんど変わりません。

 

なぜなら、
投資信託の価格は
『不規則に』変動し続けるためです。

 

 

 

 

長~い時間軸で見れば、
このランダムな
規則性のないファンドの価格変動の中で、

どのくらいの「頻度」で
投資信託の「買い付け」を行うのか・・。

単に『頻度の違い』が存在するだけです。

 

 

ここに「世界株式インデックスファンド」があるとしましょう。

果てしなく続く、
不規則な数値(価格)の変動を、

2.4.6.8.10.12.14.・・・

という「間隔」で規則的に捉えるのか、

 

 

それともより細かく

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 ・・・

という小刻みな「間隔」で
規則的に捉えていくかの『違い』があるだけです。

 

どちらも
「世界株式インデックスファンド」の長期的な価格変動を、規則的に捉え続けるという『根っこ』の部分は同じなのです。

 

 

 

 

「毎日つみたて」をしていると、
毎日、投資信託を約定するので、

資産管理画面上の
取引履歴がスゴイことになります。

 

また、海外株式のファンドだと、
海外の市場がお休みの日には、

たとえ日本が平日でも
『買い付け』ができないため、
「毎日つみたて」にヘンな穴が空いたりします。

 

 

たとえば、です。

マーケットが5営業日連続で
小刻みな上昇を繰り返したり、

あるいは5営業日連続で
下落が続いたりすると、

「毎日つみたて」の人は文字通り
毎日の「動き(変化)」を気にして
いちいち反応してしまいがちになります。

 

都度、ハラハラしたり、
そわそわしたりすると
ちょっと「疲れちゃう」可能性が出てくるのです。

 

 

 

 

 

いっぽうの「毎月つみたて」は

ひと月の、
たとえば『20日』ある営業日のうち、

19日間の投資信託の価格については
良い意味で
「知らんぷり」を決め込むわけです。

 

 

「えっ、そんないい加減でいいの?」

と思われるかもしれませんが、

 

月1回のみの買い付けでも、
20年のつみたてでは、
240回も行動(アクション)を起こすわけですから、まあ十分多いわけで・・。

 

(あなたが240回「英会話教室」に通うことを想像してみてください。)

 

 

大らかに、
どっしり構えて
大枠を捉え続けるという精神が「毎月つみたて」なのでしょう。

 

さらに、別の側面から掘り下げてみます。

つみたて投資も「10年選手」「15年選手」ともなれば、

毎日あるいは毎月積み立てる「掛金」よりも、

すでに積み上がっている
『運用資産額』のほうが圧倒的に大きくなります。

 

 

こうなってくると、
「毎日」だろうが
『毎月』だろうが、

つみたて部分の違いよりも、

 

積み上がった運用資産額が
どれだけ増えるか(あるいは)減るのかが、

運用成績に大きな影響を及ぼすようになります。

 

 

 

 

 

―「具体例」を挙げましょう―

 

斎藤さん)つみたて投資13年選手
毎日つみたて 掛金3000円(日)
運用資産額 1860万円
山本さん)つみたて投資15年選手
毎月つみたて 掛金50000円(月)
運用資産額 1860万円

 

 

たまたま、
斎藤さんも山本さんも
「8資産均等型」のバランスファンドに投資しており、

そしてたまたま、
二人と運用資産額は同じ1860万円です。

 

二人が行っている「毎日」つみたてと
「毎月」つみたてで、

稼げる量(口数)の大きさがビミョーに違ってくるかもしれません・・。

 

 

しかし、もはや
二人の運用成績に大きな影響を与えるのは
新たな「つみたて部分」ではなく、

すでに積み上がっている1860万円の「運用資産部分」のほうなのです。

 

 

斎藤さんと山本さんは
同じファンド、
同じ運用資産額ですから、
当該ファンドの価格が11%下がれば、
二人ともまったく同じように
すでに持っているファンドの評価額は「11%下がる」わけで・・。

 

 

既に長くつみたて投資を続けている人にとっては、

「毎日」つみたてなのか、
『毎月』つみたてなのかの違いはますます小さくなるというわけです。

 

 

 

もうすぐ七夕。

 

 

最後に、
iDeCoや企業型DCで「毎日」つみたてという選択肢はありません。

投資信託の入り口は違っても、
iDeCo、つみたてNISA、特定口座とも
あなたの資産を増やすための大事なだいじな『窓口』です。

 

すべての入り口で投資信託を購入する「頻度」揃えてあげたほうが、気持ち的にもスッキリするでしょう。

『毎月』つみたてで揃えてあげましょう!

 

 

 

カテゴリ:つみたて投資, 投資信託あれこれ

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