つみたて投資, 金融機関にモノ申す

ネット証券は、積立回数を限定した『拡大つみたて』のサービスを始めるべき

2022年6月8日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

最低つみたて金額「500円」で
投資信託の積立サービスが登場したときは驚いたものです。

(たしかカブドットコム証券が最初だったと思います)

 

そのうちネット証券各社で
銀行口座からの振替で
ファンドのつみたてが出来るようになりました。

もちろん低コストの投資信託の取扱い本数も(今では)段違いに多くなっています。

 

では今、
「ファンドつみたて投資」に対する需要を、
十分満たせているのか?といえば、

全然そんなことはありません(><)

 

 

 

 

日本人の資産状況、
その「特徴」は明快です。

 

投資をしている人よりも、
まだ投資をしていない人
=すべての資産を預貯金で保有する人が、圧倒的に多いのです。

 

ということは?

 

これから「つみたて投資」を始める人は、
手元に多くの預貯金を抱えているケースが多い。

 

 

運用業界の人はどうしても、

投資の初心者を、
ストックベースのお金はそんなになくて、
『毎月のフロー』からつみたて投資を始める人。

と位置付けてしまいがちです。

 

 

ストックベースでそれなりのお金を持つ人は
―2000万円、3000万円超の資産を持つ人は―
『ファンドつみたて』ではなく、
ある程度まとまったお金で
リスク資産を購入していく人。
というイメージがあるのです。

 

 

言い換えましょう(笑)

 

比較的投資の初心者で、
もちろん『毎月のフロー』からのつみたて投資も始めるけれど、

 

手元のまとまったお金(預貯金)も
出来ればある程度「投資」に回したいんだけどなぁ・・

 

でもどうしようかなぁ。。

 

そもそも「どうやって」回すのかなぁ・・

というニーズ

取り込めていないのです。

 

 

 

 

1000万円前後のお金も、
「つみたて投資」というインフラに取り込むことは出来ます。

 

そのためには
ファンドつみたて投資の『概念』を広げてあげる必要があります。

 

 

わたしはこのブログでも何十回と
「拡大つみたて」について言及してきました。

ある程度まとまったお金(ストック)を、

わざと自分の包丁で細かく刻んで
「分厚めのフロー」にして、

 

 

 

 

たとえば1000万円なら、

20万円×50ヵ月とか、
25万円×40ヵ月とか、
10万円×100ヵ月というふうに、

 

ある程度お金を入れる「月数」を定めて、
多めの積立金額で「つみたて投資」を行う。

これが『拡大つみたて』です。

 

ズバリ申し上げます。

 

ネット証券の「ファンドつみたて」のインフラ上に『拡大つみたて』のサービスを新たに創設すべきでしょう。

 

 

(例えば1回あたりの積立額は10万円以上とするという「制約」を設けてよいと思います)、

 

ネット証券の投信つみたての画面上、
積立金額 ○○○万円 毎月・毎日
積立回数 ○○回
というふうに「積立回数」をあらかじめ制限しておくのです。←これが拡大つみたてのキモ。

 

 

前述の25万円×40ヵ月のイメージでいえば、

 

積立金額 25万円
毎月
積立回数 40回

 

と入力することになります。

 

 

 

こうすれば、
投資をする側も、


「わたしは拡大つみたてで1000万円分お金を入れるんだ」と覚悟が出来ますし、毎月の買い付けは「自動引き落とし」で、積立回数も決まっていますから、

積み立てた金額ベースを忘れて、余計に購入してしまう(あるいは過小にしか購入しない)という心配もありません。

 

システム上、
ネット証券口座から直接引き落としでないと難しいかもしれませんが、

 

例えば、
「純粋な毎月5万円のつみたて投資」は
銀行口座からの引き落としにして、

「1000万円分の拡大つみたて」は、
証券口座から直接引き落とすという形も可能なはずです。

 

 

双方とも同じインデックスファンドで積立を続ければ、
毎月のフローからのみ「つみたて投資」を始めたよ。の、


「次のステージ」に向かうことが出来ます。

当クリニックでは実に多くのお客様がこの「拡大つみたて」を実践されています。

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