わたしのルーツについて
2022年5月16日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
時折、
「カンさんは、お正月は韓国には帰らないのですか?」と聞かれます。
カン・チュンド(漢字では姜忠道)と聞くと、「日本人でないこと」はすぐに分かりますよね(笑)
ふつうは韓国から日本に来ている外国人だと思います。
しかし、わたしは韓国人の三世です。
(日本に住み始めて3代目の移民です)
日本に生まれ日本で教育を受けているのに、本名(韓国名)を名乗っているせいか「民族意識が高いですね」と言われることがあります。
でも、当の本人はそうは思っていません。
「自分の根っこの部分」を記憶しておきたいと願っているだけです。
世界のどこに住んでいようと、
自分がどこから来たのか、
自分の『ルーツ』はどこにあるのかを知っておくことは重要です。
わたしの場合、
祖父母が日本に渡ってきて、
その結果わたしが日本で存在するのであり、
自分の出自そのものが
大きな歴史の中での、小さな産物であると実感します。
わたしのルーツ
―本貫(ほんがん)と云いますが、―
それは晋陽(しんよう)にあります。
晋陽という地名は、韓国釜山の南部にあります。
ちなみに本貫(ほんがん)とは、
日本でいう『本籍地』に当たります。
あなたもご自身のご先祖を探してみる、ルーツをたどってみると面白いかもしれません。
まずは『本籍地』を辿ってみるのです。
(実際に行ってみるのもよいでしょう・・)
さて、ものの本によれば、
晋陽という地名のもともとのルーツは中国にあり、現在の中国山西省中部にある「太原市」がそれに当たるそうです。
※昔ちょっと調べたことがありました。
太原市は2500年の歴史を持ち、
古代は晋陽、唐代には北都と呼ばれました。
(いつか太原市には行ってみたいですね。)
わたしの名前 姜(カン)も元々は中国の苗字(中国語読みは「ジェアン」)であり、それも北方遊牧系の名前らしいのです。
いろいろ調べてみると、姜の「起源」はシベリア周辺にあるらしいとのこと・・。
ワールドワイドですね(笑)
日本でも苗字のルーツを辿ることがブームになっていたりしますよね。
例えばベトナムではもう漢字表記をやめていますが、
もしかすると昔の言い方では「姜」の苗字がまだあったり、あるいは晋陽という場所があるかもしれません。
あるいはペルーの首都リマにいる華僑の人が、万が一にも「晋陽飯店」というホテルを経営している可能性がなくはないと勝手に夢想してみたり・・。
そんなふうに考えると、
「わたしはどこから来たのか?」
というルーツを追い求める気持ちと、
「そうだ、結局のところわたしは何者でもないのだ」と合点する思いが、自分の中で共存していることに気づきます。
わたしは時に日本と韓国の間で漂い、
また同時に日本の内でも漂っています。
これは歴然とした事実ですが、
〇 移民とは、
刻一刻とそのルーツから離れ、移民としてのアイデンティティを喪失していく運命にあります。
わたしにとって世界とは、等間隔に浮かぶ島々です。
わたしはどの「島」にも同じ気持ちで飛ぶことができます。
強いて言えば、わたしを形作っているのは『無国籍人の感覚』なのかもしれません。
これは投資を行う上ではアドバンテージであると思います。時に、誰も属さない公の海の上から、各国の経済を眺めているような気分になるのです・・。
カテゴリ:その他・雑記