ベトナムのメコン水産に投資するのも、eMAXIS Slim全世界株式に投資するのも不確実性にベットする点では同じです
2022年4月8日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
明日、何が起こるか分からない。
これを未来に対する「不確実性」と云います。
新型コロナウイルスや
ウクライナでの戦争を知っているあなたは、
明日、何が起こるか分からない。
という警句を、
少なくとも自分事として、
真摯に受け止めることが出来るはず。
しかしよく考えてみますと
100年後も、
これは同じですよね?
私たちはいつも、
「明日、何が起こるか分からない。」
この
明日、何が起こるか分からないを『自然の摂理』と捉えれば、必要以上に身構えることもないわけです。
ビルの屋上から花瓶が落ちてくる保険会社のCMも笑ってスルーできる(^^)
(そもそも)人が生きるということが
「何が起こるか分からない。」
それにプラスして
投資を行うあなたは、
あなたの大事なお金を
ディーリングテーブルに置き、
「ワタシは○○に賭けます!」とベット(bet)するわけです。
おそらく投資の「種類」は、
「賭け方」の種類に収れんするのではないでしょうか。
文字通り、
「明日」の不確実性に賭けることも可能。
明日、米国の株式市場が
上がるか下がるかは分からないけれど、
超短期取引で、
例えば米国株ETFを今日買って、明日売るということも出来ます。
いっぽう、
「23年後」の不確実性に賭けることも出来ます。
23年後、
アメリカの株式市場が上がっているか下がっているか、
確かなことは言えないけれど、
ほぼ、どの23年を取っても、
(過去は)米国株式は上がってきました。
ただし、過去の実績が未来の成績を保証するわけではありません。
今日米国株ETFを買って、
23年後に売るということも出来るわけです。
あなたはSBI証券で
ベトナム株式市場の
「メコン水産」の株を買おうとしています。
これはまさに
「1ヵ国」の
「1点」にフォーカスした投資です。
「何が起こるか分からない。」という不確実性で云えば、たった一つの企業という運動体にベットするということ。
あるいはSBI証券で
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を買うことも出来ます。
こちらは「47ヵ国」の
「2900点(2900銘柄)」を捉える投資です。
「何が起こるか分からない。」という不確実性で云えば、「2900銘柄=世界経済を動かす主軸」にベットするということ。
「エリア」×「時間」となります。
ひとつ言い忘れましたが、
「明日、何が起こるか分からない。」という不確実性(リスク)は、リターンを生み出す大切な源泉でもあります。
何が起こるか予め決まっていれば、
そこに超過リターンなど生まれるはずがありません。
またエリア関連でいえば、
ベトナムの「メコン水産」の株に投資する人が一定割合いないと、eMAXIS Slim全世界株式への投資は成り立ちません・・。
仕事柄、方向性としては、
もちろん『全世界株式』= 世界経済を動かす主軸に投資しても、世界経済そのものが倒れてしまう可能性もゼロではないわけです。
でもその時は?
あなたもわたしも倒れていますw
個人的には、
eMAXIS Slim全世界株式 → アクティブファンド → インドネシア、インドの株 →「メコン水産」の株へと逆行するのも面白いかな、と思ったりすることがあります。
でも、もっとも面白いのは、
あなたの大事なお金を
ディーリングテーブルに置き、
エリアにおいて自分を指さし、
時間において「死ぬまで」と前置きしながら、
「ワタシはわたしに賭けます!」とベット(bet)することではないでしょうか。
この世の中で
自分という資産より優れた投資対象はないのです。
カテゴリ:100年ライフプラン, 投資の発想法