ヒトが自分の興味や関心に従って勝手に行動する → ふしぎと多様性の地図が出来上がる
2022年3月7日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
あなたは今の『職業』に就いて、もう何年くらいになりますか?
ご承知の通り、
日本には職業選択の「自由」があります。
誰ひとり
「○○の仕事をせねばならぬ!」と、
強制されることはありません。
人の自由意思に任せた結果、
例えば日本全国「公務員」だらけになったよ。とか、そんなことは全然起こっておりません(笑)
一人ひとり、
自分の興味や関心に従って勝手に動いただけなのに、
たとえば『職業』でいえば
何百万、何千万人という人の選択が、
見事にばらけて結果「多様化」していることが本当に不思議です。
もちろん、業種として伸びているところ、
今をときめく華やかな仕事に多くの人が殺到する傾向はあります。でも、だからといって地味な職業、停滞ぎみ?の職業にまったく人が集まらないわけでもないのです。
消防隊員になる人や、
貨物船のネジを作るメーカーに勤める人や、
薬剤師になる人や
アプリ開発に携わる人や、
庭師になる人や
イソギンチャクの研究者になる人も
ホントにちゃんと「いる」のですw
そういえばはるか昔、
阪神淡路大震災が起こった時、
わたしは不動産会社に勤めていました。
会社があった神戸市の鷹取地区は
大規模火災が起こった地域で
区画整理区域に指定されました。
震災から2年ほどを経て、
「仮換地」の指定を受け、
ようやく皆さんが自分の土地に建物を建てられるようになったのです。
たしか50~60戸位の区画だったでしょうか。
わたしは当時の様子を鮮明に覚えています。
まるで「よーいスタート!」のように
住宅(一戸建て)の建設が一斉にあちこちで始まりました。
大震災のあとですから、
耐震性に優れた
大手住宅メーカーのシェアが高くなるのでは?と勝手に思っていたのですが、全然そんなことはなく、
地元系の工務店、
地元以外の工務店、
中堅建築会社、
大手建設会社系の住宅部門、
地場の中堅住宅メーカー
それ以外の中堅住宅メーカー
そして「大手住宅メーカー」と・・・
もう見事にバラバラで
たしか20社近くが乱立していたように思います。
人の嗜好は良い意味で多様性に富むのです。
(なんだか人間が種として無意識にリスクヘッジをしているようでもあります。)
そう考えると、
お金の分野って「多様性」に欠けると思いませんか?
(少なくとも)日本では「預金」だらけ!
これはやっぱり「いびつな状況」でしょう。
これから先、物価上昇が常態化していくれば、
(預金だけでなく)「債券」にも
もっとお金がシフトしていくべきでしょう。
また投資信託ひとつ取っても、
人の柔軟なアタマが創れる多様性の、
10%くらいしか商品開発に反映されていない気がします。
いわゆるインデックス系のファンドも、
もう二工夫、三工夫も出来そうな気がします。
ななしさんのブログ記事
『世界的インデックスの「S&P500」が 恐れるシナリオとは?』を読むと、ヒントの片りんが垣間見られますよ。
それから、お金の増やし方だけではなく、
お金の使い方にも(良い意味での)多様性、バラバラさが必要ではないでしょうか。
以前、わたしはヒトが不老不死を手に入れた時に、種として滅び始めると述べました。同様に、ヒトが自由意思で動いた結果、みな同じ方向に行き始めるとそれは滅びの兆候であると思います・・。
カテゴリ:その他・雑記