投資の発想法

金融商品Aと別れて、金融商品Cと再婚する?

2022年3月1日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

せっかく金融商品「A」を選んで買ったが、
今となっては自分に合っていない、

この選択は正しくないのかも・・と感じてしまう。

これは別に珍しいことではありません。

 

まず、
あなた自身、さまざまな変化を経ていますし、

世間(例えば金融業界)のほうも、
さまざまな要因からドラスティックに変わるためです。

 

 

 

 

『変化』の方程式とは?
あなた自身の変化 × 世の中(例えば金融業界)の変化 です。

 

ときに相乗効果が起こると
「えっーーーーー!!」と驚くほど、
変化の波が大きくなったりもします。

 

結果、
以前に金融商品「A」を選んだ自分が
(今となっては)信じられない!

という事態になり得るわけです。

 

「もう今となっては、
金融商品「C」のほうが断然自分にはふさわしい。」

たとえそれが分かっていても、

金融商品「A」→ 金融商品「C」への『お引っ越し』は、相当のエネルギーを要します。

 

 

なぜならあなたには、
金融商品「A」を選んで
それなりのコストを払い続けて、
金融商品「A」と歩んできた歴史があるためです。
いわば「A」とずっと結婚してきた状態・・。

 

 

 

 

今までの自分(過去)を重んじるのは
決して悪くはないのですよ。

今の「あなた」を形作っているのは、
『過去』の集積ですから・・。

人は誰も『過去』に縛られる側面を持ちます。

 

ちょっと「具体例」を挙げてみましょう。

 

もし見出しを付けるとしたら、
金融商品「A」から金融商品「C」への引っ越し、出来る?

 

 

「A」       「C」
個別株(過去)から 投資信託へ。

高コストファンド(過去)から 低コストインデックスファンドへ。

豪ドル建て終身保険(過去)から インデックスファンドへ。

外貨預金から(過去)から 先進国債券イ・ファンドへ。

個人年金保険(過去)から つみたてNISAへ。

 

右側の、
金融商品「C」に当たるのが
これから先、すなわち『未来』の事象です。

 

金融商品「A」ときれいさっぱり別れて
金融商品「C」と再婚できるかどうかは、

『過去』の時間と、
これから先の『未来』の時間、どちらを重視するのか?という、

あなたの生き方そのものに関わると、わたしは思っています。

 

 

 

 

ここでのポイントは、

金融商品「A」と付き合ってきた時間と、
これから先
金融商品「C」と付き合う時間、果たしてどちらがより長くなるのか? ということ。

(ココ、自問してみてください。)

 

・・中には、

 

今、金融商品「A」を売ってしまうと、
『損失』が発生してしまうんです。
「カンさん。
とりあえず今持っている「A」が
元本を回復したら「C」に移しますね。」

 

という声も聞かれます。

 

上記お気持ちは分からなくはないです。

実際、元本を回復するまで、

あるいは、払い込んだ保険料より
解約返戻金の額が上回るまで待ってもよいのですが、

それをしてしまうと?

 

今度は
金融商品「C」を保有できる『期間』が
その分短くなってしまうわけです・・。→ 投資可能期間が削られる。。

過去を重んじるのか、それとも未来にシフトするのかというジレンマ。

 

 

 

 

ちょっと文学的に述べていいですか?

 

君が、君の築いた過去と、
あと5年一緒に居るのもよいだろう。

 

しかしその分、
君はまだ見ぬ、未来の君との出会いが遅れるのだよ。
本当にそれでもいいのか?

 

人生は有限なのだよ・・。

 

お引っ越しのコツは、
思い立ったらすぐに実行すること。

 

よーく考えてみてください。

仮に(魔法がかかって)
金融商品「A」が現金化され、

あなたの目の前にキャッシュが山積みになっていたとして、

 

そのお金で再び
金融商品「A」を購入しますか?

 

(どうです?)

NO,ですよね。

 

なぜなら
あなたはもう、
金融商品「A」を選んだ頃のあなたとは違うからです・・。

 

まずは金融商品「A」を
相応のエネルギーを持って一括解約しましょう。

その際、
金融商品「C」のほうは、

 

「今ちょっと高すぎるので、
様子を見て、もうちょっと待ってから、少しずつ買っていきますね。」という声もしばしば耳にしますが、
それは「しない」ほうがよいでしょう。

 

 

ストレートに申し上げます。

「A」を高く売って、
「C」を安く買おうなんて思わないほうが無難です。

 

 

 

 

『別れたら、すぐに再婚する。』

あっ、あくまで金融商品のお引っ越しの話ですが(^^;

金融商品「A」を売ったら、
すぐに金融商品「C」を購入する。

これが基本です。

 

上記だと、

 

高く売れたら、→ 高く買うことになりますね。
安く売れたら、→ 安く買うことになります。

 

イーブンなんだ、損も得もないんだ。と心得てください。

 

そもそも金融商品「A」を売るのが
目的ではないのです。

あなたの目的は、
金融商品「A」から「C」への円滑な『お引っ越し』です。

 

ほとんどの人生にとって、
過去より未来のほうが何倍も大切なはずです。

金融資産のお引っ越しは、思い立ったが吉日。
すぐに始められることをお勧めします。

 

【追記】

いっぺんに『売って』『買って』のお引っ越しを躊躇される場合は、

 

たとえば一例ですが、
10ヶ月程度をかけて
〇 1/10ずつ 『A投資信託』を売る、
〇 1/10ずつ 『C投資信託』を買う・・
というふうに、
規則的に、分割して「お引っ越し」を実践するのもアリですよ。

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