生涯投資とは? 積立期+取り崩し期(意外と同じリズムを持ちます)
2022年2月13日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
日々運用相談に向き合っていると、
相談者さまの声が
自分の新たな思考の「きっかけ」になったりします。
たとえば、
人生の『期待時間』が思いのほか長くなって、
また、個人が政府に頼れる社会保障の『スペース』が小さくなって、
その結果、投資信託の全売却というような劇的なフィニッシュはなく、
投資との付き合いは
いつか終わるものというより、
「生涯投資」!
になりつつあると合点する自分がいます。
投資信託(インデックスファンド)は死ぬまで持ち続けるイメージです・・。
このような大局観を持つことが、
現実にフィットしやすいのではないでしょうか?
リタイア後、
つまり投資の後半戦では
「投資信託を持ち続けながら、投資信託を取り崩す」ので、ちょっと心配になるかもしれませんが、
向こう30年、年平均プラス4%、税引き後プラス3.5%の結果リターンで増やせる前提に立てば、
年に3.5%の「取り崩し」し続けても、
これだといくぶん安心できるのでは?
(この基本戦略を実行する際に、
SBI証券や楽天証券の『投資信託定期売却サービス』が助けとなります。)
投資の前半(積立期)と、
投資の後半(取り崩し期)は、
行為で云うと『真逆』になるのですが、
実は同様のリズムを持ちます。
規則的に積み立てるか、規則的に取り崩すかという違いがあるだけ・・。
どちらも市場の変動を受け入れます。
マーケットの熱狂も、崩落の際も、
いちいち反応して売ったり買ったりはせず、
『リ・バランス』のみに留意して、自身の鈍感力?を信じて、市場に居続けるわけです。
『積立期』に培ったリスクに対する耐力が、取り崩し期でもきっと役に立つはずです。)
あなたの権利行使である
ファンドの「取り崩し」を、
目先の市場動向で躊躇すべきではありません。
< 資産の積み上げに熱心だった人ほど、資産を取り崩さない理由を探してしまうものなのです。>
『具体例』を挙げてみましょう。
・ファンド価格が再び上昇したら(その時)まとめて売ろう。
・取りあえず今年の利益分だけ解約しよう。
・ファンド価格が下がった年は解約は止めておこうなど。
このような考え方は取り崩し投資に馴染みません。
その理由は積立投資を思い起こせば分かるはずです。
積立時、ファンド価格がアップダウンすることで、
果たして積立を止めたりしたでしょうか。
また市場の大きな起伏の中で、
タイミングを見計らって積立金額を増やしたり減らしたりしましたか?
(いずれも否のはずです。)
『積立』では外部環境に惑わされず、一定のリズムを保ってお金を入れ続けてきました。それと同様に、『取り崩し』でもリズムを保って必要な金額ベースの取り崩しを続けましょう。
この前提に立てば、積立期は総じてファンド価格が上昇する中で資金を積むことになります。
また取り崩し期でも、総じてファンド価格が上昇する中で資金を取り崩すことになります。
したがって、規則的にファンドを取り崩すことを何ら恐れる必要はないのです。
何しろ『生涯投資』なのです。
カテゴリ:つみたて投資, リタイアメント・資産の取り崩し