『定年』は男性だけのものではありません
2022年2月5日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
定年退職の日に
職場で大きな花束を贈られて
拍手でもって送られる・・
いらすとやさんのイラストでも、
(やっぱり)男性が描かれています。。
が、
もちろん「女性」にも定年退職はあります。
その年に就職した女性は
2024年に「在職38年」を迎えます。
先日、確定拠出年金アナリストの
大江加代さんの以下コラムを拝読して、
いろいろと考えさせられました・・。
よく言いますね、
男性は定年退職で「仕事」がなくなってしまうと、
自分がするべきことをなかなか見つからず、
「抜け殻」のようになってしまう人が多いと。
大江さんのコラムによると
これから『定年』を迎えるサラリーマン女子も、
実は
『職場以外に自分の居場所がない・・』という
同様の悩みを抱える可能性があり、
そこを深掘りしてすると、
男性とはまた違った「悩み」が浮かび上がってくるのです。
働き続けてきた女性の場合、
家事がある程度おろそかになっていても、
それほど気にしないでいられたのは、
会社あるいは給料で自分が
評価される立場にあったことが大きいと思います。
ふとそれに気づくと、職場を失うことで
自分の心が従来どおりのバランスを
保てるかどうかに自信がなくなり、
定年後の時間の長さが心にのしかかってくるのです。
なるほど・・・。
同じ女性でないと(なかなか)書けない文章です。
大江さん自身は
45歳になる直前で会社を辞められ、
予期していなかったストレス症状に悩まされたのだそう。
(その後「自分の好きなコト」に携わる場を持つため、
パン屋さんでパートとして働き始めたそうです。)
また記事内では
長年「サラリーマン女子」として働き続けた結果、
男性の思考回路が身に付いてしまうとも指摘されています。
そして会社に長く居ると
「組織」としていかに物事を効率的に進めていくかという、
「会社脳」が備わってしまうのだそう・・。
つまり・・?
「男性脳」+「会社脳」!
「男性脳」+「会社脳」のオトコ同士が集まって、
内輪で愚痴ったりするのはイメージしやすいですが、
「男性脳」+「会社脳」に染まったサラリーマン女性が定年後、
「地域社会」「女性のコミュニティ」に入っていくと・・
これは馴染むのが相当に難しそうです。。
女性に男性脳が備わっていると、
会社のような男性社会では意思疎通がしやすく、とても便利です。
ところが、会社を離れて地域社会、
あるいはフルタイムで働いた経験のない女性が多く集まる場所に行くと、ストレスを感じやすくなるといいます。
そもそも「何が」元凶なのでしょう?
「会社脳」=「男性脳」になってしまっていることが元凶ではないでしょうか?
お話が急に飛んで恐縮なのですが・・
2018年の日経新聞にとても有名な記事があります。
『経団連、この恐るべき同質集団』
タイトルが刺激的ですが、
当該記事で西條都夫編集委員が
「日本経済団体連合会(経団連)」の会長と副会長18名の計 19名の経歴を調べて、次のような【特徴】を喝破しています。
50代以下はゼロ人である
起業家ゼロ プロ経営者ゼロ
んー、頭が痛くなってきます(><)
西條編集委員はこう記します。
問題は正副会長が19人もいて、似たような経歴の人しかおらず、ダイバーシティー(多様性)に欠けることだ。「老壮青」や「老若男女」といった姿からは大きく乖離(かいり)している。
まさにそう・・。
どんな会社でも良いのですが、
果たして日本の大企業の中で、
その商品・サービスが『男性』だけに販売されている企業がどの程度あるのでしょうか?
(ごくごくわずかのはず。)
女性も男性も「お客様」であるのに、
商品・サービスの提供元が『男性脳』に染まっているとしたら、なんと非合理で、なんと巨大な『機会損失』を招いていることか・・・
呆れて(逆に)苦笑いしてしまいます。
2020年代に定年を迎える女性の方々は、この呆れてものも言えないような状況の中グッと踏ん張って、キャリアを積み上げてこられたわけです。
事実、女性の定年後の『人生時間』は
男性より長くなる傾向にあります。
きっとセカンドライフでも、もうひと花もふた花も咲かせることが出来るはず。
わたしは赤い旗を振って応援しますよ(^^) フレー!フレー!
カテゴリ:100年ライフプラン