リタイアメント・資産の取り崩し, 投資信託あれこれ

投資信託の「売り時」は? そのお金が必要になった時です

2022年2月1日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

今日から2月です。

受験生がおられるご家庭は
今ピリピリされていることでしょう。

体調管理はもちろん大事ですが、
より重要なのは気持ちの持ちようです。

本番の試験も
「これも模試、模試!」と念じることで
平常心が保ちやすくなるのではないでしょうか。

 

さて、仮の話ですが、

あなたの息子さんが
第一志望は国公立だったものの、
有名私学の理工学部に合格して、

3月末までに
入学金と1年分の授業料が必要になったとします。
(その他、下宿のための諸々の費用と併せて、)

 

計320万円のお金、
これをどうするかで悩んでいるとしましょう。

 

 

 

 

もちろん学資は別途貯めています。

が、このお子さん名義の400万円(預金)は、
できれば来年、再来年以降の授業料等に取っておきたいです。

「じゃあ、預貯金から出せば?」

はい、出そうと思えば出せます。

 

実は今ざっくり、

預貯金            800万円
インデックスファンド3本    2900万円

という資産構成なのです。

 

 

割合でいえば?
(安全資産)預貯金   約22%
(リスク資産)投資信託 約78% です。

 

推察するに、
ご両親は40代後半、もしかすると50代に入っているかもしれません。

よって預貯金からすべて賄うのはお勧めしません。

「えっ!?」

 

仮に預貯金からのみ320万円を引き出すと、

 

預貯金            480万円(約14%)
インデックスファンド3本   2900万円(約86%)

というふうに、
リスク資産の『割合』が高くなってしまうためです。

 

資産管理の観点に立つと、
安全とリスク資産の『割合』維持はたいへん重要です。
この「比率」こそが、
背中に背負うリスク量を決定することになるためです。

 

 

 

 

 

わたしなら、
上記の割合(預貯金約22%、ファンド約78%)を
極力崩さないよう、

預貯金からも、
そして投資信託からも資金を取り崩します。

 

投資信託を解約する?

「ハイ。」

なんだか「もったいない」と感じますか?

せっかくここまでコツコツ積み立ててきたのに?

 

でもですよ、

大切なご家族のライフイベント上で、
大きな『お金のニーズ』が生まれ・・

そして投資信託を一部解約することで、
そのお金のニーズに応えることが出来る。

 

これは(ほんらい)喜ばしいことでは?

 

私たちは何のために
コツコツ投資信託を買っているのでしょうか?

 

やがて投資信託の積み立てを終える時が来て、
やがて後期高齢者になって、

やがていろんな物事も忘れて
(そして)この世からサヨナラする時も来ます。

『人生』が終わるときのことを思い浮かべてみましょう。

 

たとえば93年間生きて
最終振り返ってみれば、 

〇 ムダに使ったお金

〇 有意義に使ったお金

〇 そして残ったお金

ただ、それだけです。

お金に関して云えばそれがすべて。

 

 

 

 

どうしてリスクを負ってまで、
あなたは資産運用しているのでしょう?

 

将来のため、
より多く
より有意義にお金を使いたいから・・。

ではないでしょうか?

 

何かあったときに、
お金の使途について
より柔軟な『選択肢』を持っていたいから・・。

ではないでしょうか?

 

8年前につみたて投資を始めたあなたにとって、
今、息子さんのために
「250万円分」ファンドを解約してお金を使うことは、

8年前から見れば、
立派なひとつの「将来」です。

 

これから何度か訪れるであろう「資金ニーズ」に対して、都度対応ができる、

 

今の話でいえば、
2900万円あるインデックスファンドのうち、
250万円分だけ即時『解約ができる』という、
投資信託の「長所」も(改めて)素晴らしいと思います。

 

これ、

終身保険や、
世界開発銀行の豪ドル建て債券や、
高円寺のワンルームマンションといった資産では出来ないワザですから。

 

あっ、つらお(ズボラ投資)さんも、
必要なお金が発生 → 有無を言わさず解約されていますよ。

 

 

なんだか清々しい「売りっぷり」です(^^)

 

私たちが投資信託を保有している意味・・

それはファンドを解約し現金化して、
そのお金を有意義に使うため。

 

もちろん、
主に解約するのは『リタイア後』というのは承知しています。

でも、それ以外に、

・人生の途上で
・必要なコト
・必要なモノがあれば、

堂々とファンドを解約しましょう。

上記はあなたの「権利行使」なのです。

 

そして投資信託は
お金が必要な時が、「売り時」なのです。

 

つらおさんもきっと
今回のファンド解約で
実際にこのお金を「使う時」に、

「ずっと昔に投資をスタートさせた『果実』を、今ようやく一部得たのだ!」

と実感されるのではないでしょうか。

 

最後に・・つみたてを始めるのも勇気が要りますが、
投資信託を一部解約するのも勇気が要るものです。

 

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