投資家の感情リスク

トイレの中でお金を数えないでください

2022年1月28日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

唐突ですが・・

あなたは、どう思われますか、
トイレの中で「お金」を数えている人って?

 

〇 お金との距離が近い(文字通り!)
〇 いつもお金のことを気にしている。
〇 お金が減っていないか心配である。
〇 不安からお金を拠り所にしている。

 

んー、気持ちは分からなくはないのですよ。

 

 

 

 

お金を溜めこむことも、
お金を増やすことに執着するのも、

どちらも、
お金が中心となって
お金に惑わされている状態です。

 

では、
『なんとかしてお金を増やしたい!』と執着してしまう要因は、いったい何なのでしょう?

 

1.「お金」が足りないから ⇒ 執着する。
2.「時間」が足りないから ⇒ 執着する。
3.「自分の知識」が足りないから ⇒ 執着する。

 

 

1.はもっとも危ないパターンです。

お金が足りない状態
お金を増やそうとする(リスクを取る)ことは、

究極の『賭け』に近づくことに他なりません。

このようなディール(取引)では、
うまく行く人よりも、失敗してしまう人のほうが圧倒的に多いものです。

 

投資をスタートさせるのに、
どうしてある程度の貯金が必要なのか?


それは、投資を長く続けるためなのです。

 

お手元に『余裕』(十分な預貯金)があることで、
長く同じ姿勢でリスクを取りやすくなるわけです。←ココ、大事。

 

 

 

 

2.もそうです。

時間がない。

つまり、ある程度年を取ってからの運用は、
ほんとうは「慎重」にならないといけないのに、

 

「もう60歳だよ。65歳で会社を辞めるまであと5年! 今から5年後には ―電卓を叩きながら、― これくらいにはお金が増えているはずだ・・・」と、
60歳時に退職金をもらってちょっと気持ちが大きくなっている人ほど、ついつい自分に都合のよい『ストーリー』を作ってしまいがちです。

 

 

このような『視野狭窄』に陥るのは、

文字通り、
3.の知識・考えが浅いからなのです。

 

 

逆に、です、

 

1.手元に「お金」が十分にあれば、
2.これから先の「時間」が十分長ければ、
3.お金の「知識」を十分積み上げていれば、

 

お金を増やす(投資)ことに執着せず、

投資と『ほど良い距離』を保ちながら、
お金を増やす作業に取り組めることでしょう。

 

 

しかしながら「投資とほど良い距離を保っておく・・・」

これが口で言うほど易しくはありません。

最初の頃は
ついつい毎日ファンドの値段を見てしまうもの。

 

それが一週間に一度くらいになって、
それが一カ月に一度くらいになるまでに、

1年や2年は平気でかかります。

 

 

 

 

また、普段は春夏秋冬のように、
自分が投資をしていることを
「季節の移り変わり程度」(3~4か月ターム)くらいでしか気にしない人でも、

イレギュラーな市場の動揺があったりすると、自分の評価損益の「数字」を見る回数が増えてしまうものです。

 

でも、
『平常心』を保つことは可能・・、

 

1.手元に「お金」が十分にあって
2.これから先の「時間」が十分長くて
3.お金の「知識」を十分積み上げていれば・・。

 

 

 

 

この2週間ほど、
市場のアップダウンが大きくなっていますが、

 

市場の急落は、
自分に合った「波」を見つけられる貴重な機会だと思います。

 

 

レバレッジ・ナスダック100(超大波)に乗ったものの気絶しそう?

では、全世界株式インデックス(大波)に乗り換えるべきでしょう。

また、楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)のような(中波)がちょうどよいと感じるなら、それに粛々と乗り続けるのです。

 

 

 

 

 

大事なことは、自分にフィットする「波」と長く付き合うこと。

 

 

お金を増やすの『本筋』は?
あくまで(自分自身で)稼ぐことですよ。

稼ぐとは日常そのものであり、
ふだん使う「食器」のことです。

お金を増やす行為は
なるだけ日常から遠ざけ、
ふだんは意識しないよう心掛けるべきでしょう。

 

投資とは日常で使う食器ではなく、
(いわば)『おしゃれ小鉢』なのです。

その心(こころ)は?

⇒ たまに取り出して見るもの!

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