100年ライフプラン

FIREブームが去ったときに、FIRE的な生き方がはじめて定着するのでは?

2022年1月16日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

一昨年、昨年と
メディア系のコンテンツは「FIRE、FIRE」の花盛りでした。

経済的に自立し、
早期リタイアすること(FIRE)
資産運用と結びつけて語るコンテンツが大いに流行ったわけです。

 

そういう意味では『FIRE』は
すでに社会現象として認められています。

特に「早期リタイア」の部分。

 

早期リタイア!!

この言葉には、

 

滅私忍耐の会社員生活から解放されて、
『自由』を手に入れるという劇的なストーリーが内包されています。

 

ココが多くの読者の琴線に触れるのでしょう。

 

 

 

 

たしかに早期リタイアは
生き方を劇的に変える印象がありますが、
果たしてホントにそうなのでしょうか・・。

 

わたしは「早期リタイア」の真意を、
「一回仕事辞めますね!個人に戻って生活します。」と捉えています。
『個』に戻るだけなのです。

 

※注 人はそもそも個で生まれ、個で死んでいく生き物です。

 

人生は長くなっていますから、
別に長めの「寄り道」を何度かしても構わないと思いませんか?

 

私見ですが、
今年FIREした人が100人いるとすれば、

30人くらいは(FIRE以前の仕事とは別の)
なんらかの仕事(work)を、また10年くらいしたら始められるような気がします。

 

たとえば、仮の例ですが、

 

23歳 ・・(仕事) 48歳(FIRE!)・・・・・56歳
56歳・・ライフワーク・・・68歳(FIRE!)・・・・・・75歳・・またライフワーク・・・ 

 

みたいな、生き方のパスがあっても良いのでは。

なにせ、人生長くなっていますから。

 

 

 

 

ただ現実世界では
たとえ経済的な裏付けがあったとしても、
「一回仕事辞めます!」と口に出すこと自体、勇気を伴うことです。

 

それだけ日本の社会が硬直的で、
仕事をしない、あいまいな人生期間に対して寛容さを欠いている証拠。

しかし、そんな社会慣行も少しずつ変わってきています。

 

ほんらいどのような『リズム』で、
仕事をする時間と、
仕事をしない人生時間を刻もうと、
それは個人の自由であります。

 

 

この生き方(暮らし方)の多様性を担保するうえで
資産運用という存在はたしかに重要でしょう。

 

あなたの『投資信託』は、
バリバリ仕事をしているあなたと、
個に帰ってゆったり過ごしているあなたとで、
別に「働き方」に違いが生じたりはしません・・。

 

 

FIREの増加は、
「いい加減、働き方(生き方)の多様性を認めてよ!」という潜在の声の集積でありますし、

投資の方法論として、
短期的なトレードによる儲け主義を卒業し、長期投資を貫く人が増えてきた証左でもあります。

 

また社会の成熟とも関連しているでしょう。

背伸びするような消費は姿を消し、
安価で継続利用できるような商品・サービスが増えたことも影響しています。

(わたし自身もそうですが、
購入・所有するより、利用・レンタルするという形態が実際増えています。)

 

 

経済的自立とは、状態を指します。

しかし早期リタイアは、
ライフスタイル上の『決断』です。

 

FIREというブームが去ったあと、
まるで普段着をまとうようにFIREを選択する人が増えてくると予想しますが、

それは生き方のチョイスが多様になるこの世の中の当然の帰結であり、「一回仕事辞めますね!個人に戻って生活します(^^)」というセリフは至極まっとうに聞こえてくるはずです。

 

おまけ)

一点、留意すべき点があるとすれば、長い生き方パスの中で、人的資本を絶やさない、枯れさせないという努力は、FIRE中であっても求められるとわたしは考えます。

 

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