ナスダック100指数、12月に銘柄の定期入れ替えを実施
2022年1月6日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
インデックスファンドという家を建てるための設計図。
それが「指数」です。
設計図があってはじめて「家」は建てられますね。
それと同じように、
連動を目指す「指数」があって、
インデックスファンド(or ETF)は機能します。
ナスダック市場に上場する上位100社からなる指数が『NASDAQ100』です。
資本、時価総額、利益、キャッシュフローなどから構成される基準のうち、いずれか一つを満たせば赤字企業でも指数採用の対象となることが特徴です。)
先月、NASDAQ100指数の構成銘柄の入れ替えが行われ、
6つの企業が新たに採用されました。
大和アセットマネジメントの「Market Letter」『NASDAQ100銘柄入れ替えについて』(2021年12月27日)から引用してみましょう。
原則として毎年12月に銘柄の入れ替えが行われます
(必要に応じてそれ以外のタイミングでの入れ替えもあり)。
(中略)
一方で、構成企業が100社に保たれるように、
これまでの採用銘柄でランキング下位となった銘柄が除外されます。
以下、新たに「NASDAQ100指数」に採用された6つの企業です。
<パロアルトネットワークス>
<フォーティネット>
<ゼットスケーラー>
<データドッグ>
さすがナスダックですね。
いちばん古い「フォーティネット社」でも創業は2000年!
そして「Annual Changes to the Nasdaq-100 Index」によりますと、以下6社が当該指数から除外されています。
CDW Corporation、Fox Corporation、Cerner Corporation、
Check Point Software Technologies Ltd、Trip.com Group Limited、Incyte Corporation
「NASDAQ100」という指数の特徴は
大きく分けて3つあります。
2.金融セクターはゼロ。
3.上位10社で組み入れ比率のおよそ53%を占める。
こちらのサイトに
構成銘柄100社(最新版)が載っています。
早々たるメンバーですね。
上位銘柄を見ると、
この指数そのものを
ITテクノロジー系の『セクター指数』と見なすことも可能です。
また当該指数を取り巻く環境もユニーク。
ナスダック市場では1985年から
「NASDAQ100指数」の算出を始めました。
これは、ナスダック市場という
証券取引所自身が管理する指数です。
(東京証券取引所がトピックス(東証株価指数)を管理するのと同じ。)
そして1999年、
この「ナスダック100」との連動を目指すETFが運用を開始しました。
当初はこのETFの運用会社そのものが
「ナスダック社」だったのです!
運用会社: ナスダック社
指数算出会社: ナスダック市場
現在はインベスコ社が運用していますが、それが「インベスコQQQトラスト・シリーズ1」(QQQ)です。
また、国内設定のインデックスファンドとしては、
「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」が有名ですね。
次に、米国市場を広く網羅するS&P500指数とNASDAQ100 の「業種別の比較」を見てみましょう。
ご覧の通り、
金融だけでなく、石油ガス、素材関連の会社もNASDAQ100には含まれません。
最後に、わたしは10年もしないうちに
『ナスダック総合指数』が「ダウ平均」を凌駕すると考えます。
時代が変われば、その国を代表する指数も変遷するからです。
(注: ナスダック100ではなくナスダック総合指数のほう。)
インデックス投資アドバイザーとしては、3000以上の銘柄分散、業種の分散が可能になる『ナスダック総合指数』のほうを推したいです。
以下『ナスダック総合指数』の業種別比率。
国内の運用会社さん!
2022年、ナスダック総合指数との連動を目指すインデックスファンドを、ぜひとも組成してください(切に願っています。)
(おまけ)
実は米国には
ナスダック総合指数との連動を目指すETFがすでにありますよ。
「フィデリティ Nasdaq Composite Index Tracking」(ONEQ)
カテゴリ:指数のお話