年末年始は、水瀬ケンイチ著『マンガ お金は寝かせて増やしなさい』を読んでみよう!
2021年12月27日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
『マンガ お金は寝かせて増やしなさい』は本格的な漫画から始まります。
主人公は?
インデックス投資??
「なにそれ、ブランドの名前?」と言うくらい何も知らないOLさんで、
実はその後輩が
がっつりインデックス投資に取り組んでおり、
その後輩とアクティブ投資家(部長)さんとの「対決」もマンガ内で繰り広げられます。
水瀬さんの、
できるだけ投資の『間口』を広げたい。
若い、超々ビギナーの人にも(本を)手に取ってもらいたいという熱意が伝わってきます。
ただし、です。
「すべて漫画によるコンテンツ」と誤解しているあなた。
それは違いますよ。
わたしの調べでは、
本書238ページのうちマンガ部分は79ページ。
メインは水瀬さんの『文章』です! ←ここ大事。
わたしは投資歴が数年~5年程度のあなたにこそ、
本書をお勧めしたいです。
注:水瀬さんではありません↑
本書は専門家が知識で書いた著作ではなく、
あなたと同じ町の、一丁向こうに住む、
ふつうのサラリーマン投資家が20年の月日をかけて、
実際に悩み試行錯誤しながら、
己の投資スタイルを信じ愚直に続けてきた
『投資半生記』とでも云うべき本でしょう。
一つひとつのコンテンツは、
水瀬さんが一投資家として考え尽くした結果、生み出されたもの。
ですから『先輩に学ぼう!』なのです。
いちばんの特徴は『リスク』についての記述が詳細なこと。
それはそうでしょう。
水瀬さんは実際、リーマン・ショック、東日本大震災、そしてコロナ・ナショックと、数々の苦難を乗り越えてきた一投資家ですから。
また「リスク許容度」を知る方法の中では、
GPIF(概ね株式50%、債券50%のポートフォリオを持ちます)のリスク範囲内に収めるのも一案ですよと『例』として挙げられています。
(ちなみにGPIF(公的年金の積立金)の運用では、
最悪年間25%の損失を被る程度のリスクと記されています。)
あるいは、銀行や証券会社、FP、各種アドバイザー、メディアなど、エスタブリッシュメント(既成の勢力)に対しては、冷ややかに距離を置いて発言されています。
それはそうでしょう。
本書の圧巻は2ページにわたるグラフ。
「涙と苦労のインデックス投資家20年実践記」
よく見ると(ナント)資産額の実額も公開されています。
個人的に2008年、水瀬さんと初めて大井町でお会いしたことや、2014年、弊所のお客様を対象に講師として登壇いただいたことなどを、思い出してしまいました。
まさに、
投資家に、歴史あり。
なのです。
この2ページにわたる『グラフ』を見ると、
なぜなら資産の増え方はゆっくりで、
価格変動に対する耐性を、自身で根気よく育てる必要があるためです。
水瀬さんの場合、
ご資産額が4000万円を超えたあたりから、
『複利の効果』により資産の増え方が揺るぎないものになっています。
(そして、本書でも書かれていますが、なんとインデックス投資で『億り人』になっておられます!)
グラフの次ページで
水瀬さんは次のように言います。
約20年にわたるインデックス投資において、
私は相場の天国と地獄の両方を経験しました。
その中で初めてわかったことが3つありますので、それをお伝えしておきます。
その3つとは・・?
あなたが書籍の中でお確かめください。
年末年始、時間を取ってじっくり読むのにふさわしい本です(もちろんKindle版もあり)
カテゴリ:インデックス投資全般