確定拠出年金(iDeCo・企業型)

確定拠出年金制度の行く末について(今の状態はまだ四合目あたり・・)

2021年10月12日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

いちばん最初、
会社の「確定拠出年金」に出会った頃を思い出してみてください。

いつもの会社からの事務伝達事項っぽく
大した事とはぜんぜん思えなくて
それでも書類を提出しなきゃいけなくて、

 

定期預金100%

 

と書いて提出しませんでしたか?

 

なんだか『自分事』ではない雰囲気が満載でした・・。

毎月の掛金も会社が出してくれて
おまけにその金額も1万円くらいで、

別に『それ』が
自分の老後資金の一部となる、
資産運用の『ひとつの箱』として生かせる、なんて思ってもみなかったはず。

 

 

それでもしばらく経ってあなたは勇気を振り絞って、
リスクを伴う株式を組み入れた投資信託で
積み立て投資をする決心をしました。

 

毎月定額でコツコツ積み立てる投資のやり方は
どこか人生のキャリアパスに似ていて
「山あり谷あり」です。
「良い思いもつらい思い」も両方するものですね。

 

 

会社の確定拠出年金をきっかけに、
あなたは特定口座やつみたてNISAでの投資も始めているかもしれません。

確定拠出年金は
あなたの・年金制度ですが、

・掛金が少なく、
・60歳まではお金は出せないし、

自分の資産運用の『メイン』としては想像し難いかもしれません。

 

でも、今日は声を大にして申し上げたいのです。

 

 

今あなたが見ている『確定拠出の年金制度』は
まだ四合目あたりだと・・。

 

この制度の全体像を
知力をいっぱいに広げて、
あるべき姿(完成図)をイメージしている人がいるのです。

その人はお金のデザインの大川原裕二さんです。

わたしは大川原さんのフェイスブック投稿を見たときに
「そうそうこれなんだ!」と思いました。

少し長くなりますが、
8月19日大川原さんのFB投稿を引用させていただきます。

 

・企業型DCは閉鎖して個人型DCに一本化する
→これでユーザーは自分で運営管理機関を選べるし、変更も出来る。企業型DCを採用している企業は〃総合取引〃から開放される。

 

・少ない積立上限から、年間100万とか上限を引き上げる。

 

・積み立て額のなかで所得控除できる上限を設定して、それ以上は課税。管理はマイナンバー。

 

・iDeCo、NISA、国民年金基金、小規模企業共済ほか税制優遇制度は出口機能にシフト。入口の点検は要らない。ユーザーが積み立てた金額を年金種別や事業者情報で適合する各制度に振り分け。管理はマイナンバー。

 

・金融機関の切り替えはデジタル化で1週間以内で終了。

 

・DC/iDeCoを引き出し可能にする。引き出しペナルティ税率付きで。

 

・DC/iDeCo特別優遇ローンを各銀行に協力要請して実質的に引き出し可能にする。所得控除メリットの方がローン金利よりも高い。 

 

 

どうでしょうか?

「骨太部分」で
確定拠出年金制度を個人型(iDeCo)に一本化する案には大賛成です。

ほんらい年金制度は
組織ではなく「個人」に紐づけられるものですから。

 

 

また所得控除の大きさが重要なのではありませんね。

「あなたの・年金制度」ですから、
所得控除の枠を超えて
「十分な拠出金額」に引き上げられることが肝要です。

大川原さんがおっしゃる通り
一本化された『確定拠出年金』では
月8万円くらいを拠出限度額とするべきでは。

(所得控除の限度額はたとえば月4万円でも良いわけです)

 

・iDeCo、NISA、国民年金基金、小規模企業共済ほか税制優遇制度は出口機能にシフト。入口の点検は要らない。ユーザーが積み立てた金額を年金種別や事業者情報で適合する各制度に振り分け。管理はマイナンバー。

 

・金融機関の切り替えはデジタル化で1週間以内で終了。

 

ここはシステムへの投資ですね。

正直、確定拠出年金の制度全体に
昭和のアナログ的な運営体質が滲み出ています。

 

加入者にとってストレスですし、
無駄な時間やお金が浪費されている感があります。

(言い方を換えれば、)
こんなに合理化のし甲斐がある制度もありません!

 

 

 

大川原さんが指摘する
窓口の金融機関の切り替えだけでなく、
iDeCo ⇒ 企業型DC
企業型DC ⇒ iDeCo
A社の企業型DC ⇒ C社の企業型DCへの『切り替え』も含めて、
デジタル化することは必須でしょう。

 

もちろん、
確定拠出年金制度の枠が大きくなり、
あなたの資産運用の『メイン』となれば、

ペナルティー料を支払うことで
60歳未満で「お金を引き出すこと」も認められるべきでしょう。

 

確定拠出年金と最初に触れた日のことを思い出してみてください。
それは少し大げさに言えば、
「投資との出会い記念日」なのです。

カテゴリ:確定拠出年金(iDeCo・企業型)

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