定年制をなくして、働く、働かないの『自由』を得よう
2021年9月30日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
定年退職すれば、
その後は『老後』の生活が待っています。
―老いた後(あと)―
なんて言われると、
なんだか人生の「おまけ」みたいな感じがしますね。
懸命に走ってきたけれど、
その道にはいったん『幕』を下ろすみたいな・・。
でも今は『老後』がうんと長くなっています。
その影響もあって
私たちはまず『老後の問題』を
「お金の問題」として捉えます・・。
・・・・・・・・ 「幕」 ・・・・
Workのとき Retirement
お金稼ぐ) お金使う?)
しかし、老後の問題はなにより
『尊厳の問題』だと思うのです。
そんげん?
はい。
いくつになっても、
自分らしくモノゴトを選べる・・
それがちゃんと尊重されているかどうか。
老後=セカンドライフ というと、
見た目、とても年を取った人が、
縁側に座ってゆったり過ごすみたいな
『ステレオタイプ』なイメージで語られがちです。
もっと「多様性」に富んでいますよね?
『働く』『働かない』の選択からしてそうです。← どっちでも良いわけです。
もし、引き続き働くとしたら、
働き方の『様々なカタチ』を選べる。
たとえば勉強したり、
スポーツにいそしんだり、
思索、青春探求、社会貢献、地域活動、家族回帰などをこなしながら、「少し」働く。これももちろんOKなはずです。
あなたが『働くこと』が好きで、
これまでのキャリアの延長上で、
あるいはまるで違った業種、職種で
あるいはこれまでとは違ったリズムで働いていく。
このチョイスが出来ることって大切。
ときどき拝見する
『金融そして時々山』というブログで
興味深い記事を見つけました。
【高齢化社会対策は「働くことからの自由」から「働く自由へ」~全米退職者協会の提言】
この記事内で
全米退職者協会のジェンキンスCEOの発言が紹介されていました。
A key part of that retirement model that
most of us have grown up with is freedom from work.
Today, a key part of extended middle age is the freedom to work.
リタイアメントの『モデル』は
従前は働くことからの自由を得ることだった。
今、広範なミドルエイジ層に必要なのは
働くことの自由を得ることだ。
誤解がないように申し添えますと、
働かないという自由も、
働くことの自由も、
どちらも尊重されるべきだ、という意味であります。
ことに
人生時間がより長くなる中で、
『働くことの自由』は、
これからクローズアップされてくることでしょう。
冒頭で、
老後の問題はまず「お金の問題」と申し上げました。
仮にあなたが65歳、70歳以降も『働く自由』を謳歌できれば、
つまりは、
幾ばくかの収入が不定期なりとも継続して入ってくれば、
「お金の問題」は半減することになります。
「長く」「有意義に」働くことなのです。
(もちろん資産運用は資産運用で大切なのですよ。)
誰もが強制的に自分のキャリアをいったん終わらせなければなりません。
いっぽうアメリカには『定年』がありません。
イギリスでも『定年制』は廃止されました。
年齢による退職勧告制度は、年齢差別に当たるという判断のためです。
同等の能力があって
54歳の人は雇うのに70歳の人はNGです。
というのは考えてみればおかしな話です。
一律決まった「年齢」で
仕事から強制撤退させられるのは、
『退職金』という身代金を、会社側が握っているからではないでしょうか。
そもそも『退職金』は給与の後払いであり、
高度経済成長期の遺物です。
また退職金制度は、年功序列と結びついており、人が柔軟に「違う会社」で「違う仕事」を求める市場の成長を妨げています。
また年齢に関わらず、同一の賃金で。
という、
「働くこと」を通底する改革が必要になってくるでしょう。
今、この記事は、働き盛りの30代、40代のあなたに向けて書いています。
これから日本の労働慣行は激変する可能性があるためです。
扇状に広がる『キャリア』の可能性を自ら描き続けることが、必須になってくるのです。
これからは
長くメリハリを付けながら、70歳くらいまで、
あるいは75歳くらいまで『働いている姿』は、当たり前になってくるでしょう。
たとえ年収ベースで伸びなくても、
『長く働き』
『長く資産運用に励む』ことで、
一世紀にわたる人生をこなしていくことは可能です。
変化に長けた人が、もっともしぶとく生き残るのです。
カテゴリ:100年ライフプラン