「増やす」マインドセットから ⇒「使う」マインドセットへの移行は、言うほど簡単ではありません その1）
2021年7月31日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
まずは英語で言ってみましょう。
Challenge myself with something new.
素敵なことばです。
でもこれって、
年を重ねれば重ねるほど難しくなりますね。
しかし、わたしは仕事上、
年を重ねた相談者さま
具体的には60歳の旗印が見え始めたお客様に、
「新しいことに挑戦すべきです！」しばしば激励したりします。
その新しい挑戦とは・・？
「FP（ファイナンシャルプランナー）の人がそんなこと言うの？」と思われるかもしれません。
でもわたしは別に
資産運用「高リターン獲得選手権」のコーチではありませんので・・。
個人の「お金との付き合い工程」においては
お金の増やし方と同じくらい
お金の使い方も重要であると考えます。
これはこの仕事を続けての実感ですが、
（お金を増やすことより）何倍も難しいのです。
「これってなぜでしょう？」
お金の使い方には「答え」がないためです。
それに、お金を増やすのは？
「インプット」ですね。
それに対してお金を使うのは『アウトプット』。
どう使うのか・・？は、
まさに哲学的問題にまで発展します。
あと「自己矛盾」という問題があります。
たとえば資産運用に興味を持つ人は、
お金を増やすことを真摯に捉えている人でしょう。
きっとこれまでの人生でも
「お金を貯める」を意識して、
それを心がけてきた人であるはずです。
そんな、お金を貯めることに長けた人は、
たいていお金を使うのが不得手です。
それはそうですね・・、
30年、40年と
無駄にお金を使わなかったからこそ、
お金を貯め、増やすことが出来たわけですからw
お金を増やした人にとって、
お金を意識して使っていく行為は『戸惑い』の連続なのです（真逆のベクトルですから！）
正直に申し上げて、
「60歳の旗印が見えてきたら
お金を使うマインドに切り換えましょう！」というセリフは、
苦手なことを
ある年齢から
「無理して」することを強いているようなものです。
あなたなら
ある日突然スパッと、
何より貯める優先「パーソン」から
お金を使うこと優先「パーソン」に変貌できますか？
どうでしょう・・。
下手をすると『苦痛』に感じるかもしれません）
「カンさん。別に定年退職したからといって、
無理に『使うモード』に変えなくてもいいじゃない？」
そう感じる人もいることでしょう。
でも、です。
『物事の起点』をよーく思い出してみてください。
いちばん最初に資産運用に興味を持って、
コツコツ投資信託を買いつづけて
膨大な時間とお金と手間を費やして、
ここまで資産運用を続けてきたのは、いったい何のためですか？
（・・5秒は考えて・・・）
お金を増やし、
増やしたお金を有意義に使うため。
ですよね？
続きは次回に・・。
カテゴリ：お金の摩訶不思議
