単独のインデックスファンドで純資産1兆円が見えてきました
2021年7月3日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
最近、
インデックスファンドの純資産額「大台」突破のニュースが相次いでいます。
ニッセイ外国株式インデックスファンドの純資産総額が3000億円を突破。
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の純資産総額が5000億円を突破。
スゴイですね。
ここまでファンド規模が大きくなったのは、
超低コストであるがゆえ
簡単には儲からない投資信託を、
「ファンドの運用会社」が、
いや、運用会社内の『特定の人たち』が、
同じ運用会社内の「抵抗勢力」を説き伏せ、実際にファンド設定にこぎつけ、その後も方々から飛んでくる非難、策略などをかわしながら、
決死の覚悟で運用し続けてきたからです。
特に、
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは特筆すべきでしょう。
当ファンドは2013年の設定以来、純資産額が増すごとに、何度も何度も運用管理費用の『引き下げ』を実施しています。
利益をファンド保有者に還元していく。
(=超過コストを引き下げていく・・)
この王道を愚直にやり続ける姿勢は、
まさに「最初に井戸を掘った人」と形容できるものです。
ニッセイアセットマネジメントの奮闘がなければ、
eMAXIS Slimの出現もなく、
eMAXIS Slimの出現がなければ、
ここまでインデックスファンドの『マーケット』が広がることもなかったわけです。
(kenzさんの記事
『ニッセイ外国株式インデックスファンドの純資産が3000億円突破』によると、
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、
ニッセイアセットマネジメントが運用するアクティブファンド含む全ファンドの中で、純資産額がトップになっているのだそう。←素晴らしい!)
まさに鉱脈を見定め、
一心不乱に掘り進めてきた運用会社内のご努力に敬意を表します。
もうひとつ、
インデックスファンドの市場拡大の要因は、
「つみたてNISA」の創設でしょう。
そして最後の要因はもちろん、
マーケット環境が良好であったことも大きいです。
3000億円や5000億円というファンドの大きさは
ほんの『一里塚』に過ぎません。
コロナ渦の特殊事情もありますが、
日本人の金融資産は「2000兆円」に迫ろうとしています。
たとえ、です、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の純資産額が1兆円を超えたとしても、
S&P500に採用される企業群の『時価総額』は、
5月末現在でおよそ35.58兆ドルもあるのです。
画像元:YCHARTS
1ドル110円の換算で約3913兆円です。
1兆円規模のファンドなど、
ほんの細部、石ころ程度の大きさです。
まだまだ先は長いのです・・。
最後に、
今後もし株式市場が大きく調整するようなことがあれば、
・<購入・換金手数料なし>
ニッセイ外国株式インデックスファンド
・楽天・全米株式インデックス・ファンド
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の3つのインデックスファンドの資金流出入に、ある程度の「差」が生じるのではないでしょうか。
私見ですが、
3つのファンド内でもっとも積み立て投資の比率が高く、
そして積み立て期間も長い、
ニッセイ外国株式インデックスファンドが、
市場の下落幅に対して、
純資産の流出がもっとも少なくなるとわたしは予想します。
カテゴリ:インデックス投資全般