米国ダウ平均が125歳の誕生日を迎えました
2021年5月27日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
歴史に思いを馳せることは、
大きな視座で未来を捉えることにつながります。
ウォール・ストリート・ジャーナルの記事
『ダウ平均誕生125年、欠点も魅力の1つに』によりますと、
ダウ平均は昨日125歳の誕生日を迎えました。
今から125年前、
1896年の5月26日が
「ダウ平均」にとって最初の取引日だったのです。
米国「ダウ平均」は正式には
Dow Jones Industrial Averageと呼ばれます。
40.94ドルで取引を終了。
34323.05ドルで取引を終了。
スゴイですね。838倍です。
ダウ平均はチャールズ・ダウという人によって創設され、
当初は12社の企業のみの組み入れでした。
その12社とは?
General Electricとは、
ゼネラル・エレクトリック(GE)ですね。
オリジナルの12社の詳細と、
12社のその後の変遷については
『12 original companies in the Dow Jones Industrial Average』という記事に詳しいです。
ダウ平均は1915年に12社から20社へ、
また1928年には30銘柄へと組み入れ企業を拡大させます。
構成銘柄は時代の変化を反映し、大きく変遷してきました。
オリジナルのダウ平均(12社組み入れ)のうちで唯一、継続して構成銘柄であったゼネラル・エレクトリック(GE)も、2019年ダウ平均から外れました。
現在は組み入れ30社のうち、
ナスダック市場に上場する企業が「6社」を占めています。
(1999年にハイテク企業のインテルとマイクロソフトがダウ平均に採用されたことは、エポックメイクな出来事だったと云えるでしょう)
もちろんダウ平均にとって最大の試練は、
「大恐慌」とそれに伴う「市場の長期低迷」でした。
1930年から1953年までの間、
ダウ平均は1929年に付けた最高値をずっと下回る『冬の時代』を経験します。
(ナント24年間です)
2度の世界大戦もありました。
幾多にも及ぶ金融危機があり、天変地異、同時多発テロ、そして新型コロナウイルスと、マーケットを揺るがす出来事を挙げればキリがありません。
1933年3月15日のプラス15.34% でした。
当時のフランクリン・ルーズベルト大統領によって、
ニューディール政策が始動しはじめた頃です。
1987年10月19日の「ブラックマンデー」です。
この日1日で、ダウ平均は508ドル(約22.6%)も下落しました。
また、最大の下落幅ではありませんが、
去年の3月16日、
ダウ平均はマイナス2997ドルと、
1日でなんと12.93%も下落しています。←たった14ヵ月前のこと。
直接、投資には携わっていない人にとっても、
時代時代の中で、その時節の『温度感』を伝える物差しとして、
『株価指数』は今までも(そして)これからも機能し続けていくことでしょう。
指数の効率性は、
永続的な「銘柄入れ替え」と
どこにも媚びない「客観性」にあるとわたしは思います。
今後も変わらぬ姿勢で、数字を弾き出してください。
ダウ平均125歳の誕生日、おめでとうございます!!
最後に、あなたにクイズです。
ダウ125年間の『年換算リターン』は何パーセントだったでしょう?
(冒頭のWSJの記事による)
カテゴリ:指数のお話