長期金利!長期金利!長期金利!
2021年2月10日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
先日、カウンセリングの最中に相談者さまから、
「カンさん。今の過剰流動性市場に対する
カンさんの見解をぜひブログに書いてください!」と言われました。
で、今書いております(^^)
新型コロナウイルスによって、
経済は不自然な恰好を余儀なくされています。
どんなふうに不自然かというと、
片方では根詰まりを起こして需要が激減しているのに、
もう片方では特需のように利益が伸びている・・。
今、経済のことばでいう「付加価値」の大きな割合を、
政府の『財政支出』が担っています。
これには致し方ない部分があります。
なぜなら、あなたやわたしのような消費者は
以前ほどお金を使わなくなっているためです。
いや、「使えなくなっている」
という言い方のほうが正確かもしれません。
(いわゆる貯蓄過多。)
米国でも預金残高が増え、
クレジットカードローンの残債が減っているのだそう。
(以前ほどクレカ使わない。→ ローン組まない。)
もちろん各国政府による支援金、給付金等は、
今まさに困窮する人たちには必須のお金でしょう。
それほど困っていない人にもお金が配られることで、
世の中全体にマネーが溢れている感が否めません。
その結果、大量の資金が金融市場になだれ込み、
資産価格のバブルを醸成しています。
あっ、失礼・・。
以下、米国の『追加経済対策』が実現すれば、
より大きなお金が雪崩を打って
金融市場に向かう可能性があります。
画像元:東洋経済オンライン
「コロナ」が沈静化してはじめて、
金融市場は「低迷」を迎えるのではないでしょうか。
先進各国でワクチンの接種率が5割を超えてくれば、
世の中が「通常モード」に戻り始めると考えます。
政府は支援金、給付金のために
もう借金を重ねることはしなくなってくるはずです。
あなたもわたしも
(多少タイムラグはあるかもしれませんが、)
コロナが沈静化すれば、ノーマルに動き始めます。
(そして)ノーマルにお金も使い始めるでしょう。
先進各国の異常な「低金利」も終わりを告げ、
世間が「正常化」に向かう過程で、
覆われていた問題が顕在化するわけです。
コロナ対策のための『壮大なハシゴ』が外された時に、
金融市場は自らの価値を再評価せざるを得なくなる
=『大きく値下がる』可能性を秘めているとわたしは考えます。
今、申し上げた、
先進各国の異常な「低金利」も終わりを告げる。
は、
米国の長期金利の動きの中に、その萌芽がすでに見られます。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2月8日記事より)
アメリカ国債30年物の利回りが
2020年2月以来、2%を付けました。
長期金利の上昇はおそらく、
バイデン政権の追加経済対策によって
米国の成長率が押し上げられること、
そしてインフレ率が上昇することを見越してのことなのでしょう。
ここしばらく、
債券投資家は株式投資家の陰に隠れて、
「あきらめの海」の中で身を潜めていましたが、
ようやく活躍の場が出てくるかもしれません。
人為的な作用からもっとも自由でいられる
経済の物差しのひとつなのです。
(金利が上昇することで、
株式、コモディティ、暗号通貨等に過度に行き渡っていたマネーは軌道修正を迫られることになります)
わたしには
このバブル的な状況がどの程度続くかは分かりませんが、
独り、長期金利!長期金利!長期金利!と叫びながら、
今後も米国の金利をウォッチしてまいります。
先日、日帰りで香川に行って讃岐うどんを食べてきました。
(松下製麺所さん。)
自分で茹でて自分でダシも入れる、完全セルフサービス!
カテゴリ:経済よもやま話