1年に1%ずつ、規則的に「安全資産」を増やす資産管理ってアリなの?
2021年1月28日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
シンプルな資産管理のどこが良いのか?
その利点は、運用を続けることへのハードルが下がることです。
以下、ほんの一例ですが、
先日のカウンセリングからの気づきを皆さんとシェアしたいと思います。
ここでは超シンプルな、
〇 全世界株式(リスク資産) : 預貯金(安全資産)
というポートフォリオの型を想定してみましょう。
ここに高田さん(仮名)がおられます。
高田さんはこれまで
リスク資産の割合を極力高くして運用をしてきました。
しかし45歳を機に、少しアクセルを緩めることにしたのです。
(これも無理なく長く運用管理を続けるため。)
高田さんの『骨太配分』は今、
(リスク資産):(安全資産)70:30 です。
これを20年後の65歳時点では、
(リスク資産):(安全資産)50:50 にしたいと考えています。
もちろん、
60歳くらいまで頑張って70:30をキープし、
定年退職5年くらい前から規則的に安全資産を増やして50:50にしてもよいのですが、
高田さんは恣意性を極力なくすため、
機械的にあえて
『1年』に『1%』ずつ、
20年に渡って『安全資産』を増やすことにしたのです。
言い方を換えると?
通常の70%(リスク資産)、30%(安全資産)を保つ『リ・バランス』ではなく、
わざと『安全資産』を1%増やしながら『リ・バランス』を行うわけです。
45歳・高田さん リスク資産:安全資産 70:30
46歳・高田さん リスク資産:安全資産 69:31
47歳・高田さん リスク資産:安全資産 68:32
・・・・
65歳・高田さん リスク資産:安全資産 50:50
というイメージですね。
金融市場の値動きはランダムであり、
事前に予測することは不可能ですが、
高田さんの定年退職など、
人生のスケジュールはおおむね決まっています。
あなたのスケジュールを優先させ、
徐々に背中に背負う『リスク量』を下げるのは、理に適っていると思いませんか?
個人の資産運用は
極限までリターンを高めることが目的ではありません。
そのときに合ったリスク量を負い、
ムリなく長く続けることが何より重要なのです。
実は、毎年毎年、
規則的にリスク資産(株式)を減らしてくれる投資信託も存在します。
アメリカで人気がある「ターゲットイヤー型」と呼ばれるバランスファンドです。
カテゴリ:ポートフォリオ運用