100年ライフプラン

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』は刺激的なライフプランを提示してくれる本

2021年1月26日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

わたしは、
長寿が、人のライフプランにどんな影響を与えるのかに興味があります。

今は、
思ったより長くなった『生きる時間』に、
私たちの『感覚』(脳)が追いついていない状況だと思うのです。

スズメは将来について考えたり、
未来のことを心配したりはしません。
人生が、いや「スズメ生」が短いためですね。


人間のほうも、近世までは
期待寿命が短かったために、

たとえばお金に関しても
人は「キャッシュフロー」のみ考えれば事足りていました。

→ お金入ってくる → お金を使う の繰り返しで人生が終わる・・。


たとえば鎌倉時代に、
今できる経験を優先させるべきか、
それとも(老後に備え)そのお金を貯めておくべきかで悩むことはなかったはず。

 




ところで、
あなたは今どんな経験をしていますか?
最近、楽しいことってありましたか?

コロナで巣ごもり生活が長引いてしまい、
楽しさやワクワクを
無理やり意外なところから引っ張ってきて、
自分を盛り上げようとしている・・。

そういう人も多いのでは?

また正直、社会の停滞感に影響され、
自分自身も停滞しちゃってる、という人もおられるのでは?


実はこういうときって、
『ライフ』について考える好機だと思うのです。

あくまで私見ですが、
わたしは長く生きることそのものには
あまり意味を見出せない人間です。

生きる時間が長くなればなるほど、
「生きる」という空間そのもの、
その中に「何を入れるのか」という実態が希薄化する恐れがあるためです。


たとえば、
誰だって『未来』は怖いものです。
分からないですから・・(不確定のかたまり!

この「わからなさ」が、人を不安にさせます。
その「わからなさ」が、人にお金を貯めさせます。

じゃあ、いつの未来が不安かというと
具体的には『老後』だったりします。

将来病気になったり、介護が必要になったり、認知症が進んだり・・。
「まとまったお金が必要になったりしたらどうしよう!」と、
まだ30代の相談者さまが真顔で心配されたりするのです。


えーっと、
あんまり遠い将来の心配をされても
(もしかすると)キリがないかもしれません。


近い将来でさえ、
たとえばたった1年後に何が起こるかさえ、
私たちはまったく分かっていないわけですから。

・・1年前の2020年1月26日に、
あなたは「コロナの脅威」を感じ取っていましたか?

 



FPらしからぬ言い方ですが、

今できること(買える経験)をしないで、
単に老後のことが心配だからひたすらお金を貯める、お金を増やすという考えには、わたしは賛同しません。

結局のところ、人生とは
今の充実と、将来への備えとの『バランス調整作業』ではないでしょうか。


(今の、小さな充実の積み重ねがあってこその「未来」だと思いませんか?)


なにもわたしは、
お金を貯めるのが悪いと言いたいわけではありません。
将来に備えることは重要です。

しかし、今できること、
いくばくかのお金を出せば経験できることそのものも、
あなたにとって立派な財産といえるのではないでしょうか。


仮に65歳までひたすら「経験する」ことを我慢して、
たとえば7000万円まで資産を積み上げ、

そこから(つまり65歳から)
より多くの、より多彩な経験(あなたがしたいこと)をしていけるのでしょうか?


「いくらお金を貯めこんだところで、
高齢になればお金を使って経験できることはだんだんと限られてくる」


この文章を、
わたしは『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』という本の中で知りました。



38歳のあなたには今700万円しかなくても、
そのうちの100万円で新たな経験にトライし、

それがきっかけで新たな仕事と遭遇し、
結果として新たな地平が開ければ、
その経験から得られるリターンは100%にも150%にもなり得るはずです。

(また若いうちの経験は、あとから何度でも、まるで長く続く『配当』のように、人生の充実に貢献してくれるはず。)

あなたが生きる時間を、
長~い横軸の「真白い空間」とすると、

そこで何を経験し、どう感じたのか・・
その『足し算』で人生は終わるわけです。


(もちろんそのための「お金」は必要ですから、適切に貯蓄し、投資することは重要なのですよ)

 



それらの経験(酸いも甘いも)をするために、
私たちはお金を稼ぐ必要があり、
そのため私たちは仕事を持ちます。

そのための時間も確保しないといけません。


しかし万一、仕事だけに邁進し、
本当は自分の意思で方向転換もできたはずなのに、

慣性の法則は思ったより強力で
結局69歳までワークに突き進み、
長~い横軸の「人生時間」が終わりに近づいたとき、

〇 経験、そんなに出来なかった。 
〇 お金、8200万円余っている。

 

というのは、極めてアンバランスだと思いませんか?



 

〇 あなたにとって何がもっとも重要なのか?

 

それは、貴方がしたいこと、するべきこと(経験)。
(DIE WITH ZEROでは、最期に残るのは「思い出」だけと言っています)

経験のためにはお金が要ります。
したがってお仕事、資産運用も大切です。

ただ、仕事で食われる時間と
経験をするための時間は、
ある意味『取り合い』になってくるわけです。

そのバランス調整作業を担うのは他ならぬ「あなた」です。


本書ではライフプランの切り取り方がきわめてチャレンジングであり、
あなたが思っているよりもっと早く
お金を使い始めないといけない(経験を買わないといけない)と喝破しています。

(最後に・・)DIE WITH ZEROの意味は?
死ぬときに財産をゼロにする生き方ということ。

お勧めの本です。 

 

 

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