バランスファンド

バランスファンドでも『リ・バランス』して良いのですよ

2021年1月6日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

毎年「はじめ」に
資産の点検作業を行っている人って多いのではないでしょうか。

かく言うわたしもその一人で
もう長年わたしのポートフォリオは、

 

安全資産(預金等)20%
先進国債券    20%
新興国株式    40%
先進国株式    20% 


という、シンプルなモノです。

(※よい子はマネしないように。)


「わたしがやるべきことは?」

(今回は)上記の『基本比率』に比して
割合が増した先進国株式と新興国株式を売って、
一部を預金に回し、一部を先進国債券の買い付けに充てること。

これを世間では『リ・バランス』と呼んでいます。

 



リ・バランスとは、
自分にとって心地よい、適度なリスクテイクと感じる
「資産配分」に、戻してあげる作業のことです。

今回はたまたま
利益が出ている株式ファンドを
一部売却することになるわけですが、

これは(リ・バランスに慣れた人はご存じだと思いますが、)
けっこう気持ちがよいものです。


ただし『バランスファンド』で資産運用している人からは
こんな声が聞こえてきそう。

 

「バランスファンドって、
リ・バランスは関係ないですから・・」


フム。
でも(ほんとうは)関係あるかもしれませんよ。


『リ・バランス』という言葉の意味を、

ほんらいあるべき
安全資産」と「リスク資産(投資信託)」の配分に戻すこと・・。

 

と定義すれば、

たとえバランスファンドそのものでは
リ・バランスは必要なくても、

あなたの「トータル資産」を広く見渡せば、
今回の場合、

高くなったバランスファンドを一部売って、
そのお金を「安全資産(預金等)」に戻す、
という『リ・バランス』が必要になるかもしれません。




 

ということは?

ということは、

まずはほんらいあるべき
「安全資産」と「リスク資産(投資信託)」の基本配分を決めることが肝要なのです。


ただし、です。

まだ運用を始めて1、2年の人は
リ・バランスを考える必要はありません。
(リスク資産の割合があまりにも少ないためです)

 



おおむね運用を始めて5年以上経っており、
このあたりできちんと自分の方針を整えたいと考える人にとっては、

「安全資産」と「リスク資産(投資信託)」の基本配分を決める好機となります。

もう何度も申し上げていますが、
わたしがお勧めする配分は1:1です。

 

「安全資産」と「リスク資産」=1:1


これはある種の人にとっては
保守的でつまらなく映るかもしれません。

また別の人にとっては
「バランスファンドを全資産の半分も持つなんて!」と、
ちょっと怖く感じられるかもしれません。


実は「1:1」には両面性があるのです。

これから先、人生の浮き沈みが激しくなって
思わぬ出費がかさむときでも、
安全資産を50%持っておけば安心です。

また、長期のスパンで見た場合、
リスク資産(バランスファンド)を全資産の50%持ち続けることで、

運用の成果、
具体的には到達できる資産額がそれなりに大きくなる可能性が芽生えます。

<ポイントは、リスク資産をトータル資産の50%持ち続けるという点!>

 



なにより
「安全資産」と「リスク資産」=1:1のよいところは、長持ちしやすいこと。

今年40歳のあなたにも、
59歳のあなたにも、
72歳のあなたにも、フィットしやすい基本配分と考えます。


さあ、バランスファンド派のあなたも、
安全:リスクの「基本配分比率」が決まれば、
一度『リ・バランス』を行ってみましょう。

案外気持ちがいいものですよ。

カテゴリ:バランスファンド

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