新興国株式は先進国株式に比べると、成績がもう5年も6年も振るわないので、外しちゃったほうがいいですか?
2020年12月13日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
わたしの記憶によれば
少なくとも2004、2005年くらいまでは、
店舗を有する証券会社では
提供商品の主役は「個別株」でした。
投資 = 株(かぶ)の世界だったのです。
「投資信託」はサブの商品として
(個別株ほど)リスクを取れない人、かつ情弱な人に、
「もしご希望でしたら、こんな商品もありますよ」
みたいなスタンスで提供されていたのです。
しかし今は?
その需要(ニーズ)が大きくシフトしていると云えます。
あなたの周りでも、
「株(かぶ)はやったことないけど、投信なら持っているよ」という人、
いますよね?
大局で見ると、
消費者自身が
『リスク資産』をどんなふうに、
どんなカタチで所有したいのか?というニーズが大きく変遷しているわけです。
ストレートに言えば、
「もっとおおざっぱにリスクを負いたい!」
?
より洗練された言い方をすれば、
もっと合理的に網羅的に、
「リスク資産を持ちたいよ」という欲求です。
そこには
「イチかバチかの投資なんて古くない?」という感覚が宿ります。
東京湾だけで、
かつ一本釣りで
「どの株が良いのだろう?」と思考していたのが、
グローバルに大洋に出て、
大きな網で広く浅くリスク資産を「すくう」という発想に変わります。
しかし、それでも人は、
「新興国株式を入れ続けるべきかどうか?」で
悩んでしまったりするのです。
えっ!?
「カンさん。新興国株式は
先進国株式に比べると、
成績がもう5年も6年も振るわないですよ!
やっぱり外しちゃったほうがいいですか?」
フム、お気持ちはよく分かります。
もしあなたが、
国内株式、先進国株式、新興国株式の3つのファンドをお持ちだと、
どうしても『3つの投資対象』を成績などで比較します。
合理的に網羅的に、
「リスク資産を広く持ちたい!」と願いながら、
成績がよいファンドの投資割合は(どちらかというと)増やしたいと願い、
成績が悪いファンド(新興国株式)は
どちらかというと割合は減らしたいとなります。
でも、
ほんとうは・・?
成績が悪いファンドの投資割合も安易に減らさない。
ほうがよいのかもしれません。
長~い目で見れば。。
国内株、先進国株、新興国株のファンドに対する
冷めた視点を保つのが困難なら、
「全世界株式インデックスファンド」を買ったほうがスッキリするでしょう。
これを買ってしまえば、
新興国株式を持つか持たざるべきかで悩む必要がなくなりますよ。
カテゴリ:ポートフォリオ運用