インデックスファンドという名の贈り物
2020年11月8日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
1998年のことです。
わたしはインターネット上で、
アメリカのFP(ファイナンシャルプランナー)
Frank Armstrong 氏に出会いました。
氏を通じて、
「資産配分を行おう。インデックス投資を実践しよう」という考え方をはじめて知ったのです。
Armstrong(アームストロング)さんは
Investor Solutionsの創業者で、
もうこんなお爺さんですが、
画像元:Investor Solutions
今でもRIA(登録投資アドバイザー)として
多くのお客様の資産管理をサポートされています。
わたしは当時、
FPの勉強をし始めたところで、
氏のコラム記事を読んではじめて、
【市場の平均点をなぞる投資信託】があることを知りました。
最初、わたしにはその意味が分かりませんでした。
まるで地球儀を逆さにして、
南極の上空から地球全体を眺めるような、
そんな奇想天外さに、心底驚いたのを思い出します。
よく考えてみれば、
(投資対象として)何かを選ぶのではなく、
マーケットを隈なく保有してしまうのは
(まさに)大胆不敵、逆転の発想と云えるでしょう。
この、インデックスファンドなる商品が、
これまでとはまったく異なる光を
株式市場に当てることになります。
それは、今まで投資に縁遠かった人たちに、
「ワタシにも、投資って出来るかもしれない。」という思いを抱かせることになったわけで。
(資産運用に「2つ目の選択肢」を与えた、といってもいいくらいです。)
Investor Solutionsのサイトには、
次のような文言があります。
Markets can help you achieve your dreams — if you know how to use them.
市場はあなたの夢の実現を手助けしてくれます。
もし、あなたが市場の利用の仕方さえ知っていれば・・。
深い言葉だと思いませんか?)
株式市場が恐怖と欲望のミックスジュースであることは、
今も昔も(これからも)変わりません。
とある部分にフォーカスし、その特性をうまく生かせば、
俊敏でなくても、
才覚がなくても、
うまく立ち回る器用さがなくても、
もちろんお金持ちでなくても、
プラスのリターンを得られる「道」があることを、
インデックスファンドは知らしめてくれたわけです。
このファンドの誕生が、
これまでにはなかった、市場との付き合い方を開示したと云えるでしょう。
ひと言でいえば・・、
あまりマーケットに近づき過ぎないよう、
及び腰に、
でも、市場には居続ける・・(すなわち長期投資)
また、インデックスファンドという道具を携えることで、
誰でも高度な分散を施し、低コストを享受できるようになりました。
平均点をなぞるファンドの有用性を説くアームストロング氏の教えは、
今もわたしの心を捉えて離しません。
今はコロナで行けませんが、いつかフロリダの地に氏を訪ねるつもりです。
カテゴリ:インデックス投資全般