100年ライフプラン

20~30代のあなたへ。ライフプランやライフイベント表を書き込み過ぎないようにしよう

2020年9月15日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

投資をスタートさせるためには
いくつか『ハードル』があります。

そのひとつが
未来の時間軸」を持てるか・・であります。



文字通りその日暮らしで、
毎日流されるように生きているだけでは、
なかなか投資を始めることは出来ません。


今日も仕事がタイヘンだったけれど、

夜寝る前に
5年後の自分を(少しでも)「風景」として思い浮かべてみる・・、

 

「そこに辿り着きたいんだ」という気持ちと、
(では)今から何をすべきだろう?という自問があって、「投資」の「と」が浮かんでくるのです。

 


そのときはじめて、
不確定な未来に、
お金を託してみよう(=投資しよう)と思えるのではないでしょうか。




多くの人が、
未来の自分を眺めようとしている・・

そういう世の中のほうが
「豊かな社会」であると思いませんか?

 

 



 

さて、ここからが『本題』です。

「カンさん。未来の自分を眺めるって、つまり計画性が大事ってことですか?」


んー、
それ半分はYESですが、
(実は)半分はNOでもあります。



<ここから特に、20代のあなたへ!>

計画性は、ある程度は要るかもしれません。

 

「未来の自分を眺める・・」


それは、ライフプランニング的に、

35歳になった自分、
40歳になった自分、
50歳になった自分を思い浮かべ、

ライフイベント的に、

「転職」「結婚」「子ども」「マイホーム」「教育費」等々と、人生のステージを具体的に思い描くということ。

 

なのでしょうか?

 

 

 



 

計画性があるからこそ、長期投資も可能になる??

たしかにこれって半分はYESでしょう。

 

以下、わたしの私見です。

 

わたしはFP(ファイナンシャルプランナー)として
長く仕事を続ける中で、
ライフプラン、ライフイベントを想起し過ぎることに『弊害』を感じている一人です。

 

 

特に、若いお客様へ。

当クリニックの相談者さまは非常に真面目な方が多いため、
未来の自分像」を追い求め、

「カンさん。ライフプラン表を作ってください。
ライフイベントも併せて書き込みたいです。」


という人が少なからずおられます。




<特に、20代のあなたへ!>

(でも、です)

本当に、
具体的な計画性がもっとも大切なものなのでしょうか?



わたしは、そうは思いません。



少なくとも20代のうちは、

計画性を磨くより、
対応力、瞬発性、判断力を磨くべきでしょう。

 

 

 



 

未来の自分を眺めることが「良くない」
という意味では決してありません。



しかしながら、例えば29歳時点で、
あまりにも明確に
自身のライフプラン、ライフイベントを想起してしまうと、

(それは)逆に『あなたの可能性』を狭めることになりませんか?

 


あなたが今、思い描く「未来」というものは、
29歳時点のあなたの頭の中で、映し出される「未来」ですよね?

 

ご性格が真面目で、
自分が描く未来に忠実であればあるほど、

45歳のあなたや、55歳のあなたが、
29歳時点ですっきり見渡せる状態になってしまいます。

 

 

これは良いこと?

 

あなたという人が、その潜在可能性(ポテンシャル)を開花させて、人として成長していく「大きさ」は、
45歳や55歳のあなたが、29歳時点からは予想も付かないくらい『変貌』している「大きさ」に、比例するのではないでしょうか?

 

 

また人が成長する「過程」とは、


(29歳)時点で描く「未来」より、(36歳)時点で描く「未来」が、よりアップグレードされる。ということでもあります。

 

未来は、刻々と変遷するわけです。

 

 

ヘンな言い方で恐縮ですが、
29歳の自分を、
未来永劫の普遍的な自分として、あまり信じすぎないことです。

 

そして『長期投資』とは、
ダイナミックに変貌するあなたと伴走する存在なのです。

 

 

 



 

少なくとも、30代前半くらいまでは
「計画性」を固めることは重要ではありません。



それよりも「今」を懸命に生きて、
外の世界との付き合い方

具体的には変化に対する「対応力」

とにかく動いてみる「瞬発力」
失敗しても喜んで享受する「行動力」

自身の感性を磨く「判断力」
これらを磨くことのほうが何倍も大切だとわたしは思います。




若い頃から、
あまりに自分の未来を規定し過ぎると、
人生の伸びしろ』が少なくなってしまうと、54
歳のオジサンは(ついつい)心配してしまいます(^^)


以上、ライフプラン表を重視しないFP、カン・チュンドでした。

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