iDeCo、つみたてNISA、特定口座の『出口戦略』について
2020年8月16日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ファイナンシャルプランニングという概念がすぐれているのは、
資産運用のモノやコトではなく
『人間』を主人公にしている点です。
まずはあなたの『マネー状況』がありき。
どちらから先に解約していけばよいのですか?」
お客様からよくご質問いただくのが
いわゆる出口戦略についてです。
えーっと、iDeCo、つみたてNISAも大切ですが、
その前に特定口座もありますよ。
「iDeCo、つみたてNISA、特定口座。」
3つの【箱】から
お金を取り崩していくシナリオを考えていくと・・、
よく考えてみると、
メインの【箱】である「公的年金」がありますね。
するとやはり、
公的年金、iDeCo、つみたてNISA、特定口座という【出口たち】を、20メートル上空からまずは俯瞰してみるべきなのです。
あくまで『公的年金』です。
iDeCo、つみたてNISA、特定口座を
【同時に】【規則的に】取り崩していけばよいと思います。
「一括でもらう必要はないの?」
ないと思います。
そもそも公的年金も「年金形式」でもらいますよね。
(一括でもらうという選択肢がそもそもありません)
順に見ていきましょう。
つみたてNISAを(非課税期間の20年を意識しながら)
【継続的】【断続的】に取り崩していく。
→ これも自分で作る「年金形式」のイメージです。
次に特定口座は?
「投資信託・定期売却サービス」を用いれば、
これまた【継続的】【断続的】に取り崩していく「年金形式」が可能です。
(しかも「しくみ」が自動でしてくれますし!)
さらにiDeCoについてですが、
こちらは『一時金』で受け取ろうという議論があります。
(「控除の枠」が大きいからですね。)
仮に退職金を65歳でもらうとしたら、
iDeCoは『一時金』として(5年は前倒しで)60歳でもらってしまいましょう。
というようなアドバイスがなされます。
上記は(もちろん)現在59歳の人には有効なアドバイスだと思います。
しかし、今年40歳の人にとっては
60歳は20年後の話です。
今と同じ「退職所得控除」や「公的年金等控除」の大きさが保たれているのか?
それは誰にも分かりません・・。
わたしは保たれていないと思います。
(なにしろ国は財源がどんどん乏しくなっていくわけですから。)
資産運用の『出口戦略』を考える際に、
その行為の主人公は【あなた自身】であると再確認しましょう。
~「一括」ではなく、分けて継続的にもらう「年金形式」がベターなのです。~
なぜなら、私たち自身が
毎日、毎月「生活」をして、
少しずつお金を使っていく生き物だから。
―iDeCo、つみたてNISA、特定口座から―
同時に、← ココ、重要。
毎月毎月の生活実態に合わせて、
継続してお金を『取り崩していく』。
仮に、
『つみたてNISA』において
非課税の20年を満了してもまだ現役で、
公的年金やiDeCoなど受給する年齢に達していないなら、
つみたてNISAは無理に解約せずに、
『特定口座に移して』運用を続ければよいのです。
そして後年、断続的に解約していく・・。)
また「ねんきん定期便」で
65歳以降の「予定年金額」をイメージしておき、
その金額で足りない分を、
iDeCo、つみたてNISA、特定口座からの取り崩しで埋めるというイメージを持っておきましょう。
iDeCo、つみたてNISA、特定口座で
それぞれ『同じ型のバランスファンド』を持っておくと、
また、
3つの【箱】からの取り崩し金額がバラバラでも、
あなたの投資部分の中身(ポートフォリオ)は
いつでも同じに保てますね。
リタイア後の資産管理は
(現役時代より)シンプルを目指すべきでしょう。
セカンドライフに入ったら、
あれこれお金のメンテナンスで時間を取られたくはないじゃないですか。
(あなたはどう思われますか?)
カテゴリ:NISA活用法