タイヘンなこと、それは資産のお引っ越し その2)
2020年6月12日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
実は「資産のお引っ越し」は
江戸時代の感覚でちょうど良かったりします。
??
すなわち「一度」にやってしまおうと思わずに、
荷物を荷車に載せて、
少しずつ少しずつ引っ越し先に運んでいく・・。
たとえば横山さんという人が、
今現在以下のような
金融商品を保有しているとしましょう。
○ 預貯金(安全資産)
○ 投資信託14本
○ 個別株7銘柄
○ 外国債券3つ
保険商品では、
○ 豪ドル建て個人年金保険 1本
○ 米ドル建て終身保険 1本
○ 先進医療特約付き医療保険 1本
けっこうあります・・。
昨日こちらでお話ししたように、
「引き算」の考え方で
ほんとうに必要な道具に
資産を集約させようと決めたら、
【あるべき金融商品】へ、
どのくらい時間をかけて
どんなふうに引っ越しをしてくのか、
その『工程』を具体的に決める必要があります。
(実はわたしが↑個別カウンセリングでお手伝いしているのも、まさにこの部分なのです。)
たとえば以下、一例です。
向こう10カ月をかけて『お引っ越し』を行うなら、
投資信託14本は、
各々のファンドを
毎月 1/10ずつ解約しながら、
毎月 1/10ずつ「あるべきファンド」を購入していくことが出来ます。
(投資信託には解約における金額制限がないため。)
いっぽう個別株7銘柄を、
「あるべきファンド」に集約していく場合は少し工夫が必要です。
なぜなら株式には「単元株」制度があり
金額ベースで売ることはできず、
10株単位とか100株単位とか、
解約できる単位が決まっているためです。
ここでは7つの株式を、
すべて『100株単位』としましょう。
(括弧内が、保有している株数です。)
(200)
B会社 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100
(1000)
C会社 100
(100)
D会社 100 100
(200)
E会社
(100) 100
F会社
(500)100 100 100 100 100
G会社
(100) 100
上記のように、
できるだけ「ばらして」
毎月解約する「株数」を概ね揃えてあげる。
そして毎月「売却できた金額」分だけ、
「あるべきファンド」を買っていけばよいのです。
「どの株から売っていこう?」なんて考えないこと!
満期がある「外国の債券」も
解約できる『金額単位』が決まっているので、
上記「個別株」のケースと同じように、
できるだけ解約月を「ばらして」あげる工夫が必要です。
もっとも厄介なのは「保険商品」でしょう。
もう必要がないと決めたら、
解約返戻金の額に惑わされず、
思い切って解約する心構えが必要です。
(また、終身保険や個人年金保険については
『払い済み』に出来れば『払い済み』にしてもよいと思います)
資産のお引っ越しをする動機付けですが、
これは・・
あなた自身の心の中に(すでに)あるはずです。
今の資産の状況を
気に入っていませんよね?
できれば要らないものは処分して、
スッキリしたいと思っていますよね?
どこか近藤麻理恵さんが提唱する
「お片づけのメソッド」に似ています。
明確なスタイルと共に、
選りすぐった、
自分がときめくモノだけに囲まれて暮らす・・
それと同じように、
『資産のお片付け』も考えてみてくださいね。
近藤麻理恵(こんまり)さんのお片づけポイント
この動画には↑資産のお片付け、お引っ越しにも通じるエッセンスが詰まっています。