お金の摩訶不思議

逆説的ですが、資産形成の成否を決めるのは結局「貯蓄率」である理由

2020年5月6日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

(突然ですが、)『台風』が迫っていると想像してみてください。

ほんの近くにそれは迫っているのに、
曇天の空は妙に穏やかで、
これから暴風雨がやって来るようには思えません。



今、ちょうどそんな感じではないでしょうか・・。


わたしが申し上げているのは
新型コロナウイルスの感染者増加という意味ではなく、経済的なダメージの拡大についてです。

これから夏にかけて、
(一見、コロナとは関係がないような業種でも)

経済的ダメージは、
時間差攻撃のように次々襲ってくる可能性があるのでは。


あなたの収入が減少してしまう、
パートナーの収入が減ってしまう。

リストラに遭う。

早期退職制度の打診を受ける・・
このような可能性が現実味を帯びています。

 

 




わたしは普段、杓子定規に

「ファンド価格が下がり続けても、
決してつみたて金額は減らさないように。
つみたてを止めたりすることもないように。」

と申し上げています。




が、あなたの生活、お仕事に『一大事』が起こったら、
躊躇なく、
つみたて金額を減らしてください。

(あるいは、
つみたてそのものをお休みしてください。)

 

なぜなら、
あなたの生活を守ることが
資産運用より10倍大切だからです。

 


結局、家計に荒波が襲ってきたとき
頼りになるのは『貯蓄率』だとわたしは思います。

??

 

入ってくる収入の中で、
毎月どのくらいの割合、お金が残せているのか。
それが『貯蓄率』。

 


不思議なことに、
収入の多寡と、貯蓄率の高さの間に、因果関係はありません。

 

 

 

『貯蓄』って根強い習慣なのです。
お金に対するクセのようなもの。

 


財形だったり、
つみたて定期だったり、

先に「支出の予定額」を別口座に振り替えて、
その中でやり繰りする方法であったり。

人によってその手法はさまざまですが、
共通するのは月ベースで『お金を残す』ことを習慣にしている点です。

 

もちろん、突然に収入が減ってしまうと、
貯蓄できる金額は減ってしまうことでしょう。

 

 

 


しかし、
いくばくか『残そう』というインセンティブは、
ダウンサイズの方向でも
簡単に枯れてしまうものではありません。

なぜなら『貯蓄』は 習慣 だからです。


わたしはカウンセリング業務の中で
収入の数字そのものより、
一貫して『貯蓄力』に注目しています。

 

『貯蓄率』が20%を超えているご家計は、
まあ、大丈夫。何の心配も要りません・・。


立派に資産形成を成し遂げられる基礎体力を持っています。

 

 



 

『貯蓄率』が20%を超える家計は、
(ストック=ご資産についても、)

「ふつうに生活していたら、これくらい貯まっていました。」と呟かれるご家計なのです。

 

健全なフロー → まとまったお金(ストック)こそが、
資産形成の強力なインフラであることは疑いの余地がありません。

 

まず目標にすべきは『貯蓄率』10%でしょう。

すなわち、手取り収入が30万円で3万円お金が残る家計です。
それが達成できれば『貯蓄率』15%を目指しましょう。

実はわたしはもう25年以上「つみたて定期」を続けています。



自動引き落しで最初からないお金と思えるため、
お金を残す習慣作りには最適です。
お金って、自分の意思では残せませんから!


そして(最後に、)
家計の変動があったとしても、
毎月いくばくかお金を残し続けることが出来れば?

つみたて投資も(たとえ1000円でも)続けられるはずです。

継続はチカラなり。

カテゴリ:お金の摩訶不思議

おすすめの記事