コロナショックには、水瀬ケンイチさんの書籍『お金は寝かせて増やしなさい』が効きます
2020年3月25日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
インデックス投資家なら、
水瀬ケンイチさんの書籍
『お金は寝かせて増やしなさい』を読んでいて損はありません。
本書は、
数ある投資本の中でも異彩を放ちます。
なぜなら、
〇 インデックス投資家のために
〇 自らの投資体験を語った
水瀬さんも
本書で言われていますが、
「インデックス投資は
始めるのはカンタンですが、続けるのは難しい」のです。
上記はもちろん、
市場の「暴落」「急落」を想定しての言葉ですね。
今、私たちはコロナショックの渦中にありますから、
本書、第4章の
『どうしても売りたくなったときにふれるべき言葉』は、
いちいち頷きながら熟読できるはずです。
(『暴落』をやり過ごすためには、それなりのスキルが必要なのです)
また、第5章の
「涙と苦労のインデックス投資家15年実践記」は本書の真骨頂。
2008年のリーマンショック時の1年で
水瀬さんのポートフォリオはなんと
マイナス53%になってしまったのです。
あなたもわたしも、
第5章の文章を読んでいると、
運用資産の毀損による「痛み」が手に取るように伝わってくるはず。
ところが、水瀬さんの「痛み」は
それだけではなかったのです。
著名ブロガーとして、
多くの投資家のために
有益な情報を発信し続けてきたのに、
リーマンショックが起こると一転して・・。
以下、
『お金は寝かせて増やしなさい』からの引用です。
「私のブログにも、
インデックス投資を紹介してきたことに対する
誹謗中傷の嵐が吹き荒れました。
「梅屋敷は死ね!」
「今後 10年間はマイナスだろうね」
「ぶっ殺すぞ」
「退職金全部パーじゃねえか、どうしてくれるんだ」
インターネットの掲示板 2ちゃんねるに
私を罵倒する投稿が連投されていると、
読者さんが教えてくれました
わたしは思うのですが、
インデックス投資家にとって『上昇相場』とは、
「ただ乗っておけばよい」ものです。
そのエネルギーと胆力を用いて
自らの仕事を強いられるのは、
「急落時」「調整時」「暴落時」、のみです。
自ら選んだ道があって、
その道の歩みが困難になったときに、
人としてどう振る舞えるのか・・
実は、
投資も人生も同じなのです。
水瀬さんは一投資家として立派に持ちこたえ、
そして情報の発信者(ブロガー)としても
自らの意思を貫き通し、
現在もブログを書き続けておかれます。
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
僭越ながら
本書の文章の中には、
ひとりの青年が
オトナの投資家になっていく『軌跡』が描かれていると思うのです。
【追記】2021年 改訂版が出版されました。
最後に・・
水瀬さんは
本書(2017年出版)でこう記されています。
「あらかじめ申しあげておくと、
過去何度も相場の大暴落があったように、今後も大暴落は起こります。」
はい、
YES です。
長期投資を続ける私たちはこれから先も、
バブルと、暴落と、平穏なマーケットを
不規則に経験していくことになります。
欲望と恐怖に過剰反応する
ヒトという生き物の本質が変わらない限り・・。
カテゴリ:インデックス投資全般