今やってはいけないこと(それは)安易な買い増しです
2020年2月27日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
連日「株式市場」が下げています。
こういうことが
「ときどき」起こってしまうのがマーケットの定め。
今回は
新型コロナウイルスへの感染が世界的に広がりを見せる中、
「感染者数」の増加そのものより、
それに付随して
人々・企業の日々の活動が停滞することへの恐怖を、
マーケットが感じ取っているわけです。
感染者数の増加に比して、少し遅れて広がっていくでしょう。)
ところで、
株式市場が『急落』する局面では
私たちの反応はおおむね3つに分かれます。
2.そわそわして買い増ししたくなる
3.いろいろあるけど動けなくてじっとしている
結論からいうと、
今のところ3.が正解です。
不安に駆られて投資信託を売る必要もないですし、
「安くなっているから!」と
慌ててファンドを余計に買う必要もありません。
米国ダウ平均を例に挙げてみましょう。
2月26日の終値は
「26,957ドル」です。
直近の高値29,000ドルから見ると
『7%程度』の下落です。
【追記。3月6日】
3月5日の終値は「26,121ドル」です。
ここから見ても(直近の高値から)
『10%程度』の下落です。
★これを『暴落』とは呼びません。
単なる「急落」です。
あのー、「急落」した場面で
「今こそ買いだ!」と買いたくなる気持ちは重々分かるのですよ。
この思いを有していること自体、
投資家としてはむしろ「誇るべき」ことです。
この程度の『急落』で新たな買いを入れていくと、
仮に
ほんとうに【暴落】が起こったときに
資金が枯渇してしまっている可能性が大です。
マーケットが撹乱し、
仮に不安定な時期がある程度続く状況なら、
市場には明らかに『トレンドの持続性』という
特徴があります。
それがしばらく続く。」
「いったん下がってそれが勢いづけば、
それがしばらく続く。」という特徴のことです。
今、あなたやわたしにとって重要なことは、
・感情的につみたてを止めない
・感情的につみたて金額を減らさない
そして、
・安易に買い増しをしない です。
これまで何度も、いや何十回も起こったことですが、
『下落相場』の初期の段階では
急激な株価下落が、
「千載一遇のチャンス」のように思えてしまうもの。
少しヒロイックに、
かつ己の自負心をひっさげて、
勇気という名のトリガーを引いて、
果敢に買ってしまいたくなるのです。
(気分的には少し「ハイ」になります・・)
繰り返しですが、
お気持ちは重々分かるのですよ。
でもここはホットココアでも飲まれて、
一度大きく深呼吸して、
小学生のときの親友だった○○さんのことでも思い出してみましょう。
慌てない。
「でも、でも、カンさん。
もしも暴落にまで至らなくて、
ココがほんとうの買い場だったらどうするんですか!
世界各地で新型コロナウイルスの拡大が終息に向かい、たとえば3ヶ月後には市場がするすると元に戻ってしまっているようなケースですよ!」
ハイ、その場合は・・
「すぐに回復して良かったな」と思えばよいわけです。
当クリニックは
【暴落の定義】を明確に持っています。
それは直近の高値から
『30%』以上下げた場合を指します。
(数字はざっくりですよ、)
「29,000ドル」 ⇒ 「20,000ドル」です。
日経平均株価から、
「24,000円」 ⇒ 「17,000円」です。
ここを仮に下回ってくれば、
かつ(手元に潤沢な安全資産があれば)
かつ(あなたのリスク許容度が相応に高ければ)
毎月のつみたて金額を
2倍にする、3倍にするという
『買い増し』を推奨します。
暴落に至っても
「スポットでは買い増さない」という点。
仮に暴落に陥れば、
「ベアマーケット」は相当期間続くと想定すべきです。
であるならば、
月1度だけ買い付けるという「自制心」は
大きく下がった市場で、
けいぞく的に買いを入れるという目的を達成するために効果的な戦術となるでしょう・・。
しかも、
つみたて金額そのものを増やすだけですから、
買い注文は(これまで通り)仕組みが行ってくれるわけです。
「いつ買おうか?」という究極の命題で
あなたが悩む必要はありません。
最後に、
ほんとうに『暴落』が起こったとして、
これまでの「つみたて金額」を変えずに、
できるだけ「ほかの事」に夢中になり時間を割いて、
結果、通常のつみたて投資さえ続けられれば、
もうそれだけで
『スゴイ! わたし!止めずに続けられたよ。』と
自分で自分を褒めてあげてください。
それってホントにすごいことなのです(^^)
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カテゴリ:投資家の感情リスク