インデックス投資全般

再確認!先進国株式インデックスの中にREITも入っています

2020年2月13日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

意外に思われるかもしれませんが、

米国の代表的株価指数 S&P500の中に、
20銘柄超、アメリカのREIT(不動産投資信託)が含まれています。

それと同様に、

 

先進国株式インデックスファンドが連動を目指す
「MSCIコクサイ指数」にもREITは含まれます。

 


『具体例』を見てみましょう。

「iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)」の月次レポートを見ると、
<資産別構成> のところで、

たしかに、

外国リート 68銘柄 2.6%


と記されています。

 

 



 

少しですが、
先進国株式インデックスファンドの中に
代表的な先進国REITは含まれるのです。

 

ではついでに・・。

「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」の
月次レポートからも拾ってみますと・・。

真ん中右、
「資産構成」のところ。

実質外国株式 100.3%


とあります。

(数パーセント、外国株式の先物も保有している状況。)

 

視線を移すと欄の外側に、
こんな記述がありました。

 

・REITの組み入れがある場合、REITは株式に含めて表示しています。


んー、
ちょっと説明が不十分ではないでしょうか?

 

 




もっと調べてみたくなって、
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの「運用報告書(全体板)」もチェックしてみました。

51ページ目!

 

あっ、ここはもう、

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスが
実際の投資先としている
『外国株式インデックスマザーファンド』に関する記述部分ですよ。

 


当該マザーファンドが
具体的にどんな銘柄を保有しているかの一覧が、実は「51ページ目」から始まっています。



ありました、ありました!



外国投資信託証券」とあります。




 

画像元:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス「運用報告書(全体板)

上記、↑一部抜粋ですが、
みな「REIT」です。

 

 



 

国で云うと、アメリカ、カナダ、フランス、
オーストラリア、香港、シンガポールのREITが含まれているようです。

 


一例を挙げてみましょう。

香港の欄で記されている
「LINK REIT」は
香港初の上場不動産投資信託(REIT)として知られています。


また、
アメリカの7番目に ↓ 記されている
DIGITAL REALTY TRUST INC(デジタル・リアルティ・トラスト)は、







全世界33の都市で
145のデータセンターを所有、運営しているREIT。
(日本でも大阪、東京でデータセンターが稼働しています)



また、アメリカの下から5番目に記されている
PUBLIC STORAGE(パブリック・ストレージ)ですが、

こちらはアメリカ、ヨーロッパなど約2,200カ所で「トランクルーム」「小規模倉庫」を保有するREITです。



⇒ このように、
先進国株式インデックスの中に
主要なREITは若干含まれるわけですから、

自分でファンドを組み合わせ、
自身でポートフォリオ管理されているあなたが、

「若干先進国のREITを入れたいなあ・・」と思われていたら、
(もしかすると)その必要はないかもしれませんよ。

 

 



 

 

ところで、
kenzさんの以下記事に詳しいですが、
J-REITがFTSE株式指数に組入れへ(2020年9月より)

FTSEが本年9月から、
日本のREITを「FTSEグローバル株式指数」に組み入れることを決めています。

(あるいは、MSCIジャパン指数は以前から
日本REITも組み入れ対象としています。)


これまで日本国内では、
株式とREITの間には明確な「資産区分」が存在しました。

【たとえば、
日経平均株価やTOPIXにREIT(リート)は含まれていません。】

 


ところが、世界の趨勢は
「株式インデックス」の中に
主要なREITを(上場銘柄の一部として)含めているのです。


現在、日本では
東京証券取引所1部、2部、JASDAQ、マザーズを
再編する方向で動いていますが、

新たな市場区分の括りでは
株価指数の中に主要なREITも組み入れるべきだとわたしは思います。

 

 

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