8資産均等型ファンドの細かな違いに斬り込みます
2020年2月5日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
俗に『8資産均等型』のバランスファンドと云いますが、
その元祖って?
ズバリ、
eMAXISバランス(8資産均等型)です。
あっ、スリム(Slim)のほうではありませんよ。
eMAXISバランスは、2011年に設定されました。
8つの投資対象をすべて『等分』で持つという、
斬新な(あるいは単純な?)発想と云えるでしょう。
分かりやすいですね(^^;
その後、2016年に
iFree 8資産バランスも登場します。
8資産均等というコンセプトはまったく同じ。
「iFree 8資産バランス」は
SBI証券のiDeCo(オリジナルプラン)をやっている人にとっては、お馴染みかもしれません。
「eMAXISバランス(8資産均等型)」の違いって?
実は『新興国株式』にあります。
「eMAXISバランス」が
MSCIエマージング・マーケット・インデックスとの連動を目指すのに対して、
「iFree 8資産」は、
FTSE RAFI エマージングインデックスとの連動を目指します。
この、
FTSE RAFI エマージングインデックスは、
高配当、高利益な企業に着目した
いわゆる『ファンダメンタルインデックス』であり、
MSCIエマージング・マーケット指数に比べ、
組入れ国、組入れ企業数が少なくなっています。
「eMAXISバランス(8資産均等型)」と
「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」の中身はまったく同じですよ!)
続いて2017年には、
たわらノーロード バランス(8資産均等型)が登場。
これ、
みずほ銀行の「ネットコース」でも購入時手数料ゼロで買えます。
さらに2018年には
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)も登場。
みんな「同じ型(かた)」です。
「eMAXIS Slim バランス」と、
「たわら8資産均等」「ニッセイ8資産均等」の違いは【新興国債券】にあります。
「eMAXIS Slim バランス」の新興国債券は
JPモルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)との連動を目指します。
いっぽう、
「たわら8資産均等」「ニッセイ8資産均等」の新興国債券は、
「JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(円換算ベース)」との連動を目指します。
ここ、知らない人が意外と多いのでは?
ちなみに運用管理費用は、
(※いずれも税込)
「iFree 8資産」が年0.242%。
「ニッセイ8資産」が年0.1749%。
「たわらノーロード バランス(8資産均等型)」と
「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」がともに年0.154%です。
そう、たわら8資産も立派に最安値なのです!
(そして、SBI、楽天、auカブコム、マネックス証券等で購入可能です)
そもそもeMAXISがバランスファンドを企画した際に、
「新興国のリート(REIT)」を入れなかったのはなぜなのか?
当時、新興国リート指数の組み入れが
南アフリカとメキシコの2ヵ国で8割を超えていたからではないかと、わたしは勝手に推察しています。
現在は?
画像元:eMAXIS 新興国リートインデックス
まだ南アフリカとメキシコで72%弱もありますね。
カテゴリ:バランスファンド