安全資産:リスク資産「1:1」って(意外と)普遍的な配分哲学かも
2020年1月23日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
たとえば『双子の兄弟』ボブとロブが、
毎月のフローや
資産・負債のところで
まったく「同じ数字」であっても、
二人ともに、
同じ『安全資産とリスク資産の割合』がふさわしいわけではありません。
なぜなら
ボブとロブは違う人間ですから!
しかし、
今日は上記を承知のうえで
あえて『上段』に構えてお伝えしたいのです。
さまざまな年代の、
さまざまな長期投資家にとって、
大きな、大きな『目安』になりますよと。
この法則?は、
わたしが相談業務を長く続ける中で
身に沁み入るように実感しています。
さらに、
インデックス投資界隈ではお馴染みの
NightWalkerさん(仙人)も
同じ主旨のことを言われており、
わたし自身、合点がいったのを思い出します。
画像をちょっと拝借。
画像元:NightWalker’s Investment Blog
NightWalkerさんは自身が書かれた本、
『世界一ラクなお金の増やし方 #インデックス投資はじめました』の中で、
安全資産:リスク資産「1:1」の考え方を
「一生カウチポテト仮説」として取り上げられています。
(上記書籍の第7章。ぜひご一読を!)
では、どうして
安全資産:リスク資産「1:1」の考え方は普遍性を帯びるのでしょう?
もう一度、双子のボブ、ロブに登場してもらいましょう。
ふたりとも40歳です。
(それぞれ)800万円の資産を持っています。
物事を感覚で素早く決め、すぐに行動に移すタイプです。
ボブは去年の6月、
例の「老後の2000万円問題」について見聞きし、
自分のセカンドライフのために、
突如資産運用することに目覚めました。
さっそく800万円で投資信託を買おうとしています。
えっ?まだ海に飛び込んだこともないのに・・。)
何事も「すべて理解してからでないと」
行動に移すことができないタイプです。
将来のために資産運用は必要と分かっていても、
まだまだ「知らないこと」も多いため、
なかなか最初の一歩が踏み出せません。
はい、カウンセリングです(^^)
⇒ えーっと、兄のボブさんには?
投資を始めたい気持ちは重々分かりますが、
手元に安全資産も十分持っているからこそ、
不規則なアップダウンが起こる投資も、
同じ気持ちでブレずに続けやすくなるのでは・・
まずは
安全資産:リスク資産「1:1」の割合を目標に
投資に取り組んでみられてみては・・。
⇒ いっぽう、弟のロブさんには?
わたしも(実は)内気で心配性なA型なのです。
でも、です。
資産運用で将来的に
どれだけお金が増えるかの【公式】は以下の通りです。
投資元本 × 利回り × 投資期間。
「利回り」というものは決まっておらず、
所詮水ものです。
自分でコントロールできるのは?
そう、「投資元本」と「投資の期間」ですね。
ある程度のボリュームで
投資元本を入れていかないと、
将来そこそこ大きな実り(リターン)というものは期待できません。
たとえば、
安全資産:リスク資産「1:1」の割合を目標に
規則的に投資元本を入れていく、
その『仕組み』を作ってしまいませんか?
続いて、あなたという人間です。
「えっ?」
安全資産:リスク資産「1:1」のハマり具合をちょっと見てみませんか?
20代・30代前半。 )
まだ手元の資産はわずかですから、
「1:1」の割合より、
もっと投資に回したいと思われるかもしれません。
もちろん、それでもぜんぜんOKですよ)
40代。 )
安全資産:リスク資産「1:1」を維持すること、
正確には、
毎月のお金ベースで、
安全資産:リスク資産「1:1」をキープし、
まとまったご資産でも
安全資産:リスク資産「1:1」をキープするのは、
さまざまな人生上の出費が予想される中、
なかなかに『大きなハードル』かもしれません。
が、この時期に
最低「半分」を
リスク資産に回し続けられることで、
将来達成可能な「到達・運用資産額」が違ってくるのです。
60代・・大切なのはココから。)
人生の時間が今より短かった頃は、
60代以降(リスク資産より)安全資産の割合を
よく大きくする考え方が主流でした。
ところが、今後も【期待余命】は延びるいっぽうです。
時代の変化にキャッチアップするという意味で理に適うと当クリニックは考えます。
つまり、
安全資産:リスク資産「1:1」は
生涯対応型のトータル資産配分となり得るということ。
ここが、 NightWalkerさんと同じ考え方なのです。
※ 注)
今日は個別のご事情、個別の留意事項を
あえて脇に置いてお話し致しました。
『個別カウンセリング』においては
一応に上記「1:1」の割合をお勧めするわけではございません。
この点、どうぞご注意くださいませ・・。
カテゴリ:ポートフォリオ運用